法人契約での携帯キャリア選びは、業務効率やコストパフォーマンスに直結する重要な要素です。特に近年は、テレワークやクラウド活用の拡大により、安定した通信環境へのニーズが高まっています。
本記事では、日本の主要キャリアであるdocomo・au・SoftBankの3社について、法人向けに提供されている通信プランやサービスの違いを徹底比較。導入コストや通信品質、サポート体制など、多角的な観点から解説します。
「どのキャリアが自社に最適か分からない」「法人向けプランの違いが分かりにくい」といった方に向けて、選定のポイントや導入時の注意点も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
※本記事は2025年6月時点の情報をもとに執筆しています。
docomo・au・SoftBankの法人プランの特徴と違い

各キャリアは、個人向けとは異なる法人専用の料金プランやサービス体系を用意しています。
業務用スマホの一括管理、データ通信の最適化、セキュリティ対応、さらには端末レンタルやM2M・IoT向けSIMなど、法人特有のニーズに応えるサービスが揃っています。
ここでは、docomo・au・SoftBankの法人向けサービスの全体像と、それぞれの強み・特徴を簡潔にまとめます。
docomo | 高い通信品質と広いエリアカバー/ 法人専用サポートが充実/ 法人管理ツール(ビジネスプラス)提供/ プライベート5Gなど先進領域の対応も |
au (KDDI) | 中小企業支援が手厚く導入コストに柔軟/ 端末レンタルやセット割あり/ IoT・M2M向け回線やセキュリティソリューションにも注力 |
SoftBank | 法人特化プランが豊富/ 導入時サポートが丁寧/ スマート体験を強調したビジネスサービス展開/ LINE WORKSやクラウドサービスとの連携も強み |
3社ともに法人向けの専用窓口や料金体系を備えていますが、「通信品質・エリアで選ぶならdocomo」「コストと柔軟性で選ぶならau」「サポート体制やIT連携で選ぶならSoftBank」という傾向があります。
次章では、各社の通信速度やエリアカバーの違いについて、より具体的に見ていきましょう。
実測通信速度とPing値の比較

法人利用においては、理論値よりも実際の通信速度や応答速度の方が重要です。特に、Web会議やクラウド業務、モバイルワークなど、安定したネット接続が求められるシーンでは、実測値の違いが業務効率を大きく左右します。
以下の表では、docomo・au・SoftBankの実測通信速度(全国平均)を比較しています。
キャリア | 平均下り速度(Download) | 平均上り速度(Upload) | Ping値(応答速度) |
---|---|---|---|
docomo | 88.7 Mbps | 13.2 Mbps | 47.1 ms |
au(KDDI) | 82.4 Mbps | 12.6 Mbps | 49.5 ms |
SoftBank | 74.9 Mbps | 11.1 Mbps | 51.8 ms |
参考:https://minsoku.net・https://speed.rbbtoday.com
※上記は2025年6月時点の全国平均値です。通信速度は地域・建物の構造・時間帯・端末性能などにより変動します。
docomoは3社の中でも下り・上りともに最も高い実測値を記録しており、さらにPing値(応答速度)も最も低いため、オンライン会議やクラウド業務において快適さと安定性が際立つキャリアです。
au(KDDI)は、docomoに次ぐ通信速度を誇り、都市部では特に高速通信が可能。Ping値も良好で、オフィスや商業施設内での利用に適しています。
SoftBankは平均速度ではやや劣るものの、Ping値はそこまで大きくは離れておらず、都市圏では十分な性能を発揮しています。コスト面やITサービス連携の強みとあわせて、通信速度以外の利点で補完できます。
通信品質は業種や利用環境によって重視するポイントが異なるため、自社の使用シーンに合ったバランスで選定することが重要です。
基地局数の比較

スマートフォンや業務用モバイル端末の通信品質は、「基地局の数」とその「配置場所」に大きく左右されます。基地局は、電波を中継して通信を可能にするインフラであり、基地局が多いほど、電波が途切れにくく、安定した通信が可能となります。
特に法人利用では、営業の外出先・物流現場・工事現場・地方拠点・地下フロアなど、さまざまなロケーションで通信が求められるため、単に“理論上の通信速度”よりも電波がつながるかどうかが重視される傾向があります。
以下は、主要3キャリア(docomo・au・SoftBank)の5Gおよび4G(LTE)の基地局数(2025年時点の公開情報を基にした概算)です。
キャリア | 5G基地局数 | 4G基地局数 |
---|---|---|
docomo | 約51,000局 | 約220,000局 |
au(KDDI) | 約47,000局 | 約210,000局 |
SoftBank | 約44,000局 | 約180,000局 |
参考:https://www.docomo.ne.jp・https://www.kddi.com・https://www.softbank.jp・https://www.tele.soumu.go.jp
docomoは国内最多の基地局数を誇り、全国的なつながりやすさではトップクラスです。とくに地方や山間部、災害時の通信確保においても安定性が高く、法人ユースにおいて信頼され続けています。
auもdocomoに次ぐ規模で全国展開しており、都市部と地方のバランスを意識したインフラ設計が特徴です。最近では5Gの展開にも注力しており、実用的な通信環境が広がっています。
SoftBankは、人口密集地での高速通信や商業施設内でのカバー力が高い反面、地方ではややdocomoやauに比べると弱い場面もあります。
事業所の立地や移動の多さ、拠点の分布に応じて、「つながる力」を重視したキャリア選びが企業の通信安定性と業務効率を大きく左右します。
人口カバー率の比較
基地局数と並んで重要なのが「人口カバー率」です。これは日本の総人口に対して、どの程度の割合で通信サービスが提供されているかを示す指標であり、特に都市圏以外でも安定して通信ができるかどうかの判断材料となります。
人口カバー率が高いということは、地方拠点・支店・出張先など多様な場所でも業務に支障が出にくいことを意味します。営業やフィールドワーク、リモート環境下でも“つながる安心感”が得られる点は、法人にとって大きなメリットです。
キャリア | 5G人口カバー率 | 4G人口カバー率 |
---|---|---|
docomo | 約98.5% | 99%以上 |
au(KDDI) | 約98.2% | 99%以上 |
SoftBank | 約97.7% | 99%以上 |
どのキャリアも4G(LTE)については、すでに全国人口の99%以上をカバーしています。日常的な業務利用での通信に不便を感じることはほぼありません。
一方で、5Gは通信速度の高速化とともに、低遅延・多接続といったメリットがあり、今後の法人IT化・DX化において欠かせない通信基盤となっていきます。そのため、法人導入時には“5G人口カバー率の高さ”も選定要素のひとつになります。
docomoは全国的に5Gの整備を進めており、早期に地方や郊外エリアでも5Gが使える体制を構築しています。auも地方展開に積極的で、SoftBankは都市部を中心とした効率的な展開が特徴です。
今後のビジネス展開において、リモートアクセス・クラウド活用・IoTとの連携などを想定する場合は、5Gカバー率の差異も見逃せないポイントです。
対応バンドの比較

スマートフォンやIoTデバイスで安定した通信を実現するには、「キャリアがどの周波数帯(バンド)に対応しているか」が極めて重要です。
モバイル通信における「バンド(Band)」とは、各キャリアが使っている電波の周波数帯を指します。
低周波数帯(700~900MHz台)は遠くまで届きやすく、建物内や地下でも繋がりやすいのが特徴です。一方、高周波数帯(2GHz以上)は通信速度が速い反面、障害物に弱く、屋内では減衰しやすいという傾向があります。
以下では、法人利用における主要キャリアの対応バンドを表にまとめました。
キャリア | 主な対応バンド(4G / 5G) | バンドの特徴 |
---|---|---|
docomo | 【4G】Band 1 / 3 / 19 / 21 / 28 【5G】n78 / n79 / n257 | Band19(800MHz)で山間部・郊外に強い。n79など独自バンドも展開。 |
au (KDDI) | 【4G】Band 1 / 3 / 18 / 26 / 28 【5G】n77 / n78 / n257 | Band18/26(800MHz)で屋内・山間部に強い。楽天と一部共通バンドあり。 |
SoftBank | 【4G】Band 1 / 3 / 8 / 11 / 28 【5G】n77 / n257 | Band8(900MHz)で都市部や屋内の補完に強み。高速バンドn77を早期導入。 |
参考:https://www.docomo.ne.jp・https://www.au.com・https://www.softbank.jp
対応バンドは「通信エリア」「電波の安定性」「使用端末との互換性」に直結するため、エリアの特性・業務スタイル・使用端末の仕様に合わせて最適なキャリアを選定することが重要です。
関連記事:周波数帯とは?Wi-Fi・モバイル通信の種類と企業ネットワークへの活用ポイント
法人向けサポート体制と導入支援の違い

法人契約では、導入時の相談・設計から運用中のトラブル対応、機器の交換・設定支援まで、サポート体制の充実が大きな安心材料となります。特にIT部門を持たない中小企業では、キャリア側の支援体制が選定の決め手になることも少なくありません。
サポート項目 | docomo | au(KDDI) | SoftBank |
---|---|---|---|
法人専用窓口 | 〇(法人お客さまセンター) | 〇(法人お客さまセンター) | 〇(法人専用カスタマーセンター) |
導入前コンサルティング | 〇(専門担当による提案) | 〇(導入支援チームあり) | 〇(アカウント営業+提案) |
訪問サポート(設定支援) | 〇(別途契約) | 〇(初期導入支援オプション) | 〇(出張設定サポート対応) |
法人専用チャット・問い合わせ対応 | 〇 | 〇 | 〇 |
M2M・IoT導入支援 | 〇(docomo Open Innovation Cloud等) | 〇(KDDI IoTクラウド等) | 〇(Smart IoT等) |
災害時の通信サポート | 〇(災害対策SIM、臨時基地局) | 〇(BCP支援プランあり) | 〇(災害時優先通信等) |
3キャリアともに、法人向けの専用サポート窓口や導入前後の支援体制を整備しており、いずれを選んでも安心して契約・運用が可能です。
サポート力を重視する企業では、導入後のレスポンス速度やトラブル時の対応体制まで含めて選ぶのがポイントです。
契約・管理のしやすさ

法人利用では、複数のスマートフォン・データ通信端末を効率的に契約・運用・管理できる仕組みが求められます。とくに、管理部門の負担軽減やセキュリティ対策の面でも、法人ポータルや遠隔管理ツールの有無は重要な比較ポイントです。
以下では、各キャリアが提供している法人向けの契約管理機能やツールについて、対応状況をまとめました。
管理機能・ツール | docomo | au(KDDI) | SoftBank |
---|---|---|---|
法人ポータル (回線・契約管理) | 〇(ビジネスプラス) | 〇(KDDI ビジネスオンラインサポート) | 〇(Bizコンシェル) |
請求書・利用明細の一元管理 | 〇(ビジネスプラスで対応) | 〇(法人専用請求管理画面) | 〇(My SoftBank for Biz) |
端末のリモート制御・一括設定 | 〇(dアカウント連携・MDM連携) | 〇(KDDI Smart Device Management) | 〇(SoftBank Device Management) |
管理者権限設定・アクセス権限の分離 | 〇 | 〇 | 〇 |
SIM管理・再発行・回線停止操作 | 〇 | 〇 | 〇 |
外部システム連携(API) | △(限定提供あり) | 〇(API提供あり) | △(一部対応) |
docomoは「ビジネスプラス」から契約・利用状況・料金を一元管理でき、dアカウントを活用した管理体系が整っています。
au(KDDI)は「KDDI ビジネスオンラインサポート」に加え、法人専用のMDM(端末管理)ツールが充実しており、導入後の運用支援も手厚いのが特徴です。
SoftBankも「Bizコンシェル」や「My SoftBank for Biz」で幅広い管理機能を提供しており、LINE WORKSなど外部ツールとの連携も可能です。
複数拠点や多数端末を抱える企業にとって、こうした管理機能の充実度は、日々の業務効率に直結する重要な選定ポイントです。
通信の安定性・バックアップ体制の違い
法人用途において、通信の安定性は業務効率やトラブル防止に直結する重要な要素です。特に、クラウドシステムを多用する企業や多拠点展開する法人では、予期せぬ通信断を防ぐ冗長化対策や回線バックアップ体制の有無が重要になります。
docomo・au・SoftBankの各社では、法人向けに安定した通信環境を構築するためのサービスを提供しており、それぞれの強みがあります。
キャリア | 主な安定化施策 | バックアップ・冗長化体制 |
---|---|---|
docomo | 全国規模の基地局展開/ 建物内対応基地局も強化 | 予備回線サービス(LTE+5G)/ 法人ルーターでのマルチSIM対応 |
au(KDDI) | KDDIスマートネットワークによる広帯域とQoS制御 | マルチ回線設計/ 光回線+モバイルのハイブリッド構成 |
SoftBank | 災害時も対応した「ホワイトエリア」強化/ 自社設備による通信負荷分散 | フェイルオーバー対応ルーター/ クラウド連携の回線切替制御 |
3キャリアとも、法人用途を想定した冗長化設計・バックアップ対策を実装しており、急な通信障害時にも代替手段が用意されています。
docomoは広い基地局カバーとSIMの二重化対応が特長。au(KDDI)は光回線との冗長構成に強みがあり、SoftBankはクラウドとのフェイルオーバー連携で近年評価を上げています。
どのキャリアも、BCP(事業継続計画)を重視する法人にとって、安心して導入できる体制を整備しています。
法人向けセキュリティ対応の比較

法人でスマートデバイスを導入する際に欠かせないのが「セキュリティ対策」です。情報漏洩や不正アクセスを防ぐためには、MDM(モバイルデバイス管理)やフィルタリング、アクセス制御といった機能の整備が求められます。
各キャリアは、法人ニーズに応える形で、専用のセキュリティサービスや管理ツールを提供しており、クラウド時代の業務環境にマッチした機能を備えています。
キャリア | MDM(デバイス管理) | フィルタリング | アクセス制御 | BYOD対応 |
---|---|---|---|---|
docomo | 〇 docomo MDM | 〇 Webフィルターサービス | 〇 ビジネスdアカウント認証 | 〇 |
au(KDDI) | 〇 KDDI Smart Device Management | 〇 安心アクセスフィルター | 〇 KDDI Business ID認証 | 〇 |
SoftBank | 〇 あんしんマネージャー | 〇 Webフィルタリング Plus | 〇 Business Connect/AD連携 | 〇 |
3キャリアともに、法人利用に不可欠なセキュリティ機能は一通り対応済みであり、特にMDMサービスについては、スマートフォンの位置情報取得・遠隔ロック・アプリ制限など多機能な管理が可能です。
また、BYOD(私物端末業務利用)への対応や、Webフィルタリング、アクセス制御サービスも充実しており、どのキャリアを選んでも高水準なセキュリティ対策が可能です。
関連記事:BYODとは?私用スマホの業務利用のメリットとリスクを徹底解説
三大キャリア 特徴やサービスを総合比較
ここでは、これまで紹介してきたdocomo・au・SoftBankの法人向けサービスの魅力をまとめてご紹介します。
各キャリアには、通信品質・導入支援・管理性・セキュリティなどの面で独自の強みがあります。
「どれが優れている」というよりも、自社の業種や拠点展開、業務スタイルにマッチしたキャリアを選ぶことが最も重要です。
docomo(NTTドコモ)

NTTドコモは、国内最大級の通信網と高いエリアカバー率を誇るキャリアです。法人向けには安定性とセキュリティ性を重視したモバイル通信プランを提供しており、公共インフラや製造業など、重要な通信インフラを支える現場でも多く採用されています。
≪docomo法人サービスの特徴≫
☑ 全国ほぼ全域をカバーする安定したエリア網
☑ 通信制限に強い法人専用プランあり
☑ IoT・M2M用途に特化した通信オプションも豊富
☑ セキュリティやMDM連携など管理機能が充実
〇高信頼の通信品質とエリアカバー
ドコモは山間部・離島を含め、全国広域で安定した通信環境を提供。移動拠点や野外作業が多い企業にも適しています。
〇法人専用の「ビジネスプラン」
データ容量や用途に応じて複数の法人プランを用意。IoT・テレワーク・BCP対策など、多様な業務に対応できます。
〇セキュアな接続環境を提供
閉域網(FOMAプライベートIP・docomo LTE閉域)や、VPN接続との連携が可能。デバイス管理(MDM)との組み合わせでセキュリティレベルも向上します。
〇サポート体制・管理機能も充実
法人営業・技術担当によるサポート体制が整っており、万一のトラブル時も迅速な対応が期待できます。また、端末の一元管理や利用制限の設定も可能です。
項目 | 内容 |
---|---|
主要法人プラン | ビジネスm/ビジネスデータギガホなど |
通信エリア | 全国99%以上(山間部・離島含む) |
通信速度(4G) | 受信最大988Mbps/送信最大75Mbps |
5G対応 | 対応(sub6/ミリ波)※エリア限定 |
閉域接続オプション | FOMAプライベートIP/docomo閉域(LTE) |
管理・セキュリティ | MDM/リモートロック/アクセス制限/VPN連携 |
サポート体制 | 法人専用窓口・営業担当/技術支援あり |
導入企業例 | 自治体/建設/製造業/医療など |
参考URL | https://www.docomo.ne.jp/biz/ |
総じて、安定性・セキュリティ・エリア網を重視する企業にとって、ドコモは信頼性の高い選択肢となります。多拠点での活用や災害対策、IoTとの連携など、幅広い用途に対応可能です。
au(KDDI)

au(KDDI)は、コストパフォーマンスの高さと中小企業向け支援の手厚さに定評のあるキャリアです。IoT用途や柔軟なプラン構成、サポート体制の充実度も魅力で、多様な業種の企業に対応可能です。
≪au法人サービスの特徴≫
☑ 中小企業向けの導入支援が豊富
☑ セット割・端末レンタルの柔軟性
☑ IoT・M2M回線対応の法人プランも充実
☑ セキュリティ・閉域接続・MDM管理機能あり
〇中小企業への手厚い支援体制
導入時の補助制度やセット割引など、初期費用を抑えた導入が可能。小規模事業者でも利用しやすい法人プランが豊富です。
〇IoT用途や多様な業態に対応
製造・物流・飲食など幅広い業種での導入実績があり、センサー連携や遠隔制御などに対応する通信環境を構築できます。
〇法人専用の閉域網とセキュリティ
KDDI閉域IP網やVPNサービス、アクセス制御・MDM連携も可能で、セキュアな通信基盤を確保できます。
〇KDDI まとめてオフィスとの連携
通信だけでなく、複合機・ビジネスフォン・ネットワーク設備もまとめて支援可能。ワンストップでの導入が実現します。
項目 | 内容 |
---|---|
主要法人プラン | ビジネスフラット/ビジネスデータMAXなど |
通信エリア | 全国99%超(地方・都市部の両方に対応) |
通信速度(4G) | 受信最大958Mbps/送信最大112.5Mbps |
5G対応 | 対応(sub6/ミリ波)※エリア順次拡大 |
閉域接続オプション | KDDI閉域IP/VPNワイド/セキュアアクセス |
管理・セキュリティ | MDM/端末ロック/URLフィルタ/VPN連携 |
サポート体制 | 法人専用窓口/KDDIまとめてオフィス対応 |
導入企業例 | 物流/小売/飲食/医療など |
参考URL | https://biz.kddi.com/service/mobile/ |
都市部から地方の拠点まで柔軟に対応できるauは、特に「価格と導入のしやすさ」を重視する企業におすすめです。セット提案やIoT活用まで一貫サポートが受けられる点が強みです。
SoftBank(ソフトバンク)

SoftBankは、都市部を中心とした高速通信と、クラウドやIT連携に強みを持つキャリアです。法人向けには、デジタル活用を推進する中小企業から大企業までを対象に、柔軟かつスマートなモバイルソリューションを提供しています。
≪SoftBank法人サービスの特徴≫
☑ 都市部での通信品質に強く、高速5Gも展開中
☑ LINE WORKSやクラウドサービスとの親和性が高い
☑ 法人専用プラン「Biz・フィルター」「法人モバイル管理」など多機能
☑ 中小企業向けの導入支援・端末管理サポートも充実
〇スマートなビジネス活用を推進
LINE WORKSやMicrosoft 365など、業務ツールとの連携がスムーズ。デジタルツールの導入が進む企業に適した設計が特徴です。
〇法人専用の柔軟な料金体系
「法人モバイル」「スマート体験」など、複数端末での利用や社内通信の最適化に対応したプランを提供。コストと利便性のバランスが取れています。
〇中小企業支援にも強い
ITリテラシーに自信がない企業でも安心できる導入支援体制。設定代行や初期構築支援など、充実のサポート体制を整えています。
〇管理・セキュリティ機能も網羅
フィルタリングやVPN、デバイスの遠隔制御など、管理機能も多彩。専用ポータルで一元的に運用が可能です。
項目 | 内容 |
---|---|
主要法人プラン | 法人モバイルプラン/Bizモバイルプランなど |
通信エリア | 都市部に強く、主要幹線沿いもカバー |
通信速度(4G) | 受信最大838Mbps/送信最大46Mbps |
5G対応 | 対応(sub6/ミリ波)※エリア限定 |
閉域接続オプション | SmartVPN/閉域モバイルネットワーク(CMN) |
管理・セキュリティ | MDM/Biz・フィルター/クラウド連携/VPN制御 |
サポート体制 | 法人専用サポート窓口/導入支援サービスあり |
導入企業例 | IT企業/不動産/都市部の中小企業など |
参考URL | https://biz.softbank.jp/ |
クラウド連携や都市型ビジネスの高速通信を求める企業には、SoftBankの法人プランは非常に適しています。ITインフラの整備やデジタルツール導入を一気に進めたい企業にとって、最適な選択肢といえるでしょう。
選定時にチェックしたい5つのポイント
- 通信エリア・電波の安定性
業務エリアや出張先で通信が安定しているかは非常に重要です。地方や屋内でもつながりやすいキャリアを選ぶことで、作業効率や顧客対応に影響を与えるトラブルを防げます。 - 法人専用サポートの有無
業務用端末の不具合や通信トラブルが発生した場合、専用の法人窓口や担当者による迅速な対応があると安心です。初期導入の支援や設定サポートの有無もチェックしましょう。 - 一元管理やMDM対応
従業員の端末を一括で管理できる機能(法人ポータルやMDMツール)は、業務効率やセキュリティ強化に役立ちます。複数台を運用する場合は必須といえるポイントです。 - セキュリティレベル
通信の暗号化や不正アクセス防止、アプリ制御など、法人用途ではセキュリティの高さが求められます。VPNや閉域接続の有無、フィルタリング機能の対応状況を確認しましょう。 - 将来的な拡張性
今後の事業拡大やIoT活用、テレワークの拡充などに備え、拠点追加・新端末導入に柔軟に対応できるキャリアかどうかも導入の際の検討材料になります。
また、業務で使うアプリやクラウドとの相性、社内のITリテラシーなども導入判断に影響します。「とりあえずどこでも繋がる」だけでなく、「トラブル時に相談できる体制があるか」「複数端末の設定を楽に管理できるか」などの点も見落とせません。
導入の前には、通信環境の整備やお試し契約などを検討するのもおすすめです。とくに複数拠点や業務内容が多様な企業では、「サポート・管理・セキュリティ」まで含めた総合力が選定のカギになります。
まとめ|法人携帯は用途・環境に応じたキャリア選びが重要
法人向けの携帯キャリアを選ぶうえで重要なのは、単に「料金」や「知名度」だけではなく、通信の安定性・管理機能・セキュリティ・サポート体制といった総合力を重視することです。
今回ご紹介したように、主要3キャリア(docomo・au・SoftBank)にはそれぞれ異なる強みがあります。
キャリア | おすすめポイント |
---|---|
docomo | 広いエリアカバー・通信の安定性・官公庁や大手にも採用される信頼性の高さ |
au(KDDI) | 導入コストの柔軟性・中小企業向けの支援体制・IoT連携の豊富さ |
SoftBank | ITサービスとの連携力・クラウドとの親和性・スタートアップ〜大企業まで対応 |
導入時には、自社の業務スタイル・拠点数・セキュリティ要件を明確にしたうえで、キャリアごとの特性を見極めることが成功の鍵となります。
本記事を参考に、ぜひ自社に最適な法人携帯・通信環境を検討してみてください。
通信インフラの見直しは、働き方改革やDX推進の第一歩です。信頼できるキャリアとともに、安定した業務基盤を築いていきましょう。