クラウドWiFiサービスでは、端末の種類が複数存在します。その中でも、GLOCALNET製の「NA01」と「NA02」は多くの事業者で採用されている人気モデルです。特に法人利用の場面では、安定性や使いやすさから選ばれるケースが増えています。
本記事では、NA01とNA02のスペックや機能の違いを比較表で整理し、さらに利用シーン別におすすめモデルを解説します。どちらが自社の業務に適しているかを判断できるよう、メリット・注意点を含めて分かりやすくまとめました。
NA01とNA02の基本スペック比較
法人でクラウドWiFiルーターを導入する際は、端末ごとの特徴を把握しておくことが重要です。
NA01とNA02は一見似ていますが、実際には業務利用の快適さに直結する違いがあります。まずは基本スペックを比較してみましょう。
項目 | NA01 | NA02 |
---|---|---|
サイズ | 約126 × 66 × 12.6mm | 約126 × 66 × 12.6mm |
重量 | 約148g | 約128g |
対応周波数 | 2.4GHzのみ | 2.4GHz / 5GHz対応 |
チップセット | Qualcomm QM215 | Qualcomm QCM2290 |
同時接続台数 | 最大10台 | 最大10台 |
バッテリー持続時間 | 最大12時間※ ※デュアルチップ設計により、処理性能を高める一方で、前モデルに比べバッテリー消費が早まる場合があります。 | 最大12時間 |
基本スペックを比較すると、サイズや接続台数は共通ですが、重量・対応周波数・チップセットといった部分でNA02が進化していることが分かります。
特に法人利用の現場では、この差が業務の効率や安定性に直結します。
関連記事:【法人利用】クラウドWifiルーター NA02を徹底解説|速度・安定性・使いやすさを検証
NA02で進化したポイント
NA02はNA01の後継モデルとして登場し、法人利用で求められる「携帯性」「安定性」「処理性能」の面で進化を遂げています。従来の使いやすさを維持しながら、ビジネスの現場でより安心して利用できる改良が加えられています。
20gの軽量化で持ち運びやすさアップ
NA01は約148g、NA02は約128gですので、20g軽量化されています。
数値的には小さく見えますが、「常に携帯して使う」業務では軽量化が使いやすさに直結します。
複数台をチームで持ち運ぶ展示会や現場でも取り回しがしやすく、業務のスピードを損なわない点が法人利用でのメリットとなります。
5GHz対応で混雑環境に強い
NA01は2.4GHz帯のみ対応でしたが、NA02は新たに5GHz帯にも対応するようになりました。
【周波数帯ごとの特徴】
・2.4GHz
障害物に強く、広範囲をカバーできる。ただし混雑した場所では干渉を受けやすく、通信が不安定になることがある。
・5GHz
電波干渉が少なく、混雑環境でも安定した通信が可能。展示会・セミナー会場などの人が密集するシーンで特に有効。
NA02はこの5GHz帯を利用できるため、法人利用において顧客対応やクラウドサービス利用を途切れさせない大きな安心材料となります。
法人利用においては、顧客対応やクラウドサービスの利用を途切れさせない大きな安心材料となります。
関連記事:周波数帯とは?Wi-Fi・モバイル通信の種類と企業ネットワークへの活用ポイント
新チップ搭載で性能・省電力性が向上
NA02はQualcomm QCM2290を搭載しており、前モデルQM215より処理性能と省電力性が改善されており、複数台同時接続時も安定しています。
法人利用では「会議中に途切れない」「データ送受信が止まらない」といった安定性が求められます。NA02は処理性能と省電力性の向上により、その信頼性が強化されています。
さらに、営業チームでの同時利用や、イベント運営でタブレットやPCを複数台つなげる場面でも、安定した通信を維持できる点が大きなメリットです。
NA01を選ぶメリットもある?
後継モデルであるNA02は機能面で確かに優れていますが、必ずしもすべての法人利用でNA02一択というわけではありません。
業務の規模や利用シーンを踏まえると、あえてNA01を選ぶ方が合理的なケースもあります。ここでは、NA01を選ぶことで得られる具体的なメリットを整理してみましょう。
コストを抑えやすい
NA01は現行のNA02と比べて新品価格は大きく変わらないケースが多いものの、中古端末の流通が比較的豊富で入手しやすいため、短期利用やサブ回線用途では初期費用を抑えられる場合があります。
デュアルCPU搭載でシンプルな利用環境なら十分
NA01は2.4GHzのみの対応ですが、混雑の少ない環境では問題なく活用できます。デュアルCPUを搭載しており、メールやチャット、クラウド資料の閲覧といった基本業務は安定して行うことができます。
以下の表で、2.4GHzと5GHzを比較しながら整理してみましょう。
周波数帯 | 向いているシーン | 具体的な業務利用 |
---|---|---|
2.4GHz |
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5GHz |
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このように、メールやチャットなど軽めの業務が中心ならNA01でも十分対応可能です。
一方で、大人数のWeb会議や展示会といった負荷が高い利用環境では、5GHzに対応したNA02の方が安心して運用できます。
用途を限定するなら合理的
展示会やイベントなど、短期的かつ用途を限定して利用する場合は、より安価なNA01を導入するのも合理的です。
また、工事現場の臨時拠点や海外出張時のサブ回線として期間を区切って使う場合も、コストを抑えながら必要な通信環境を確保できます。
「長期で常時利用」ではなく「短期・限定利用」であれば、NA01のスペックで十分対応可能です。
利用シーン別おすすめモデル
クラウドWiFiルーターの選び方は、単にスペックだけを比較すれば良いというものではありません。
実際には、どのような環境で利用するか、どんな目的で活用するかによって最適なモデルは変わってきます。一方で、コストを抑えたい短期プロジェクトや、メールやチャット中心の軽めの業務であれば、旧モデルでも十分対応できます。
ここでは、クラウドWiFiルーターの選択を「利用シーン」と「利用目的」に分けて整理し、自社の状況に応じた最適なモデル選びをサポートします。
利用シーンから選ぶ
まずは、実際にクラウドWiFiルーターを利用する「場面」ごとに整理してみましょう。営業や展示会、工事現場など、環境の違いによって最適なモデルは変わってきます。
利用シーン | おすすめモデル | 理由 |
---|---|---|
営業・出張 | NA02 | 軽量化+5GHz対応で移動中や商談先でも安定 |
展示会・セミナー | NA02 | 混雑環境に強く、顧客対応や資料共有に安心 |
イベント運営 | NA02 | 大人数接続や動画配信でも安定して稼働 |
臨時オフィス・工事現場 | NA02 | 固定回線代替としても安定性が高く、長期利用に向く |
短期プロジェクト | NA01 | 数週間〜数か月程度の期間限定ならコスト重視で十分 |
地方拠点・小規模オフィス | NA01 | 混雑が少ない環境なら2.4GHzのみでも問題なく利用可能 |
このように、長期的に常時利用する業務環境であればNA02を、短期的・限定的な利用であればNA01を選ぶと判断しやすくなります。
一方で、数日〜数週間程度のイベント利用や、地方拠点でメールやチャットを中心に使う程度であればNA01でも十分対応可能です。利用する場面を想定して選ぶことで、コストと利便性のバランスを最適化できます。
利用目的から選ぶ
次に、利用シーンではなく「どんな目的で使うか」という観点から比較してみましょう。通信の負荷や重要度によって、適したモデルは異なります。
利用目的 | おすすめモデル | 理由 |
---|---|---|
オンライン商談・Web会議 | NA02 | 安定性が高く、映像や音声が途切れにくい |
クラウドサービス利用 | NA02 | 大容量データの送受信や共有でも安心 |
顧客対応(受付・来場者対応) | NA02 | 会場での安定通信により顧客満足度を維持 |
メール・チャット中心の業務 | NA01 | 軽めの通信なら2.4GHzで十分 |
資料閲覧・簡易的な入力 | NA01 | 高負荷でなければ旧モデルでも問題なし |
サブ回線・バックアップ用途 | NA01 | メイン回線障害時の補助としてコスト効率が良い |
通信の安定性や速度がそのまま事業の成果に直結する業務――例えばオンライン商談や大人数でのWeb会議、顧客対応の現場などではNA02を選ぶのが安心です。
一方で、社内連絡や資料閲覧といった軽めの利用が中心で、最低限の通信環境さえ確保できればよい場合は、コストを抑えられるNA01を選ぶのが合理的です。
利用目的に応じてモデルを使い分けることで、費用対効果を高めながら必要な通信環境を確保できます。
導入前に確認したい注意点
NA01・NA02はいずれも法人利用に十分対応できるクラウドWiFiルーターですが、導入にあたってはいくつか注意しておきたいポイントがあります。事前に理解しておくことで、運用トラブルや想定外のコスト増を防ぐことができます。
≪導入時に確認しておくべきポイント≫
✖ 5G非対応である
✖ データ容量に上限がある
✖ バッテリー持続時間は利用環境に左右される
✖ 周波数切替の特性を理解しておく必要がある
✖ 長時間利用にはモバイルバッテリーが実質必須である
5G非対応である
NA01・NA02ともにLTE専用機であり、5Gには対応していません。今後の通信需要を見据えると将来的な拡張性には限界があるため、導入時には利用期間や用途を明確にすることが重要です。
データ容量に上限がある
プランによっては月間利用量に制限があり、一定の通信量を超えると速度制限がかかるケースがあります。特に動画配信や大容量のクラウド利用を前提とする場合は注意が必要です。
バッテリー持続時間は利用環境に左右される
公称では最大12時間ですが、実際には同時接続数や利用アプリによって大きく変動します。長時間の利用が前提であればモバイルバッテリーを組み合わせる運用が現実的です。
周波数切替の特性を理解しておく必要がある
5GHzは混雑に強い一方で、壁などの障害物に弱くカバー範囲も狭めです。オフィスの構造や利用シーンによって2.4GHzと切り替えながら使う意識が必要です。
長時間利用にはモバイルバッテリーが実質必須である
イベントや出張で丸1日利用する場合、公称バッテリーだけでは不安が残ります。実際の現場ではモバイルバッテリーを併用するケースがほとんどです。
法人向けクラウドWiFiならロケモバWi-Fi

営業や出張、イベント運営での通信環境を整えるなら、ロケットモバイルの法人向けクラウドWiFiがおすすめです。人気の「NA01端末」を採用し、コストを抑えながら安定した通信を確保できます。
≪ロケモバWi-Fiの特徴≫
☑ NA01端末を採用(軽量・安定のクラウドWiFiルーター)
☑ 月額コストを抑えながら法人利用に必要十分な性能
☑ 営業・イベント・出張など幅広い業務シーンに対応
☑ 導入サポート付きで安心
〇コスト重視の導入に最適
サブ回線や短期イベント利用など、限定的な用途ならリーズナブルに導入可能です。必要な通信環境を手軽に確保できます。
〇営業・イベントでも安心
営業先でのクラウド利用や、展示会ブースでのタブレット・PC同時接続もスムーズ。法人利用に求められる安定性を確保します。
〇今後の端末ラインナップ
現在はNA01端末を提供中です。
NA02の取り扱いも近日開始予定です。
なお、ロケモバWiFiではNA01とNA02で端末価格に差はありませんので、用途に応じて安心して選択いただけます。
まとめ|どちらを選ぶべきか?
クラウドWiFiルーター「NA01」と「NA02」は、一見似ているようで法人利用の観点からは明確な違いがあります。
軽量化や5GHz対応、新チップセット搭載といった進化により、安定性や利便性を求めるならNA02が最適です。一方で、短期利用やコスト重視の用途であればNA01も依然として有効な選択肢となります。
自社の利用スタイルに合わせて適切なモデルを選ぶことで、コストと業務効率のバランスを最適化できます。導入を検討する際は、本記事で紹介した特徴や注意点を参考にしてみてください。