はじめに
テレワークの普及により、多くの企業が業務用スマートフォンの活用を検討しています。中でもiPhoneは、セキュリティの堅牢さ、操作性、Apple製品との連携のしやすさなどから、法人導入が進んでいます。本記事では、iPhoneを活用したテレワークの導入方法やメリット、セキュリティ対策、推奨アプリ、導入時のコストまで、2025年の最新事情を踏まえて解説します。
iPhoneを活用したテレワークの5つのメリット

1. 場所に縛られず業務が可能
iPhoneはモバイル端末としての利便性に優れており、外出先・自宅・出張先でも業務を遂行できます。通信回線(5G・Wi-Fi・テザリング)と業務アプリを組み合わせることで、社内と同等レベルの環境を再現できます。
2. 業務アプリとの高い親和性
Microsoft 365やGoogle Workspace、Slack、Zoomなど主要な業務アプリの多くはiOS版に最適化されており、PCに劣らない使い勝手で操作可能です。また、Face IDやTouch IDといった生体認証もアプリに連携しやすく、セキュリティを担保しながらスムーズな業務遂行が可能です。
3. 高度なセキュリティ機能
AppleのiOSは、法人向けに特化したセキュリティが標準搭載されています。デバイスの暗号化、アプリごとのアクセス制御、リモートワイプなど、情報漏洩リスクを最小限に抑える機能が豊富に用意されています。MDM(モバイルデバイス管理)ツールを併用すれば、紛失時の遠隔ロックやアプリ制御も簡単に行えます。
4. iCloudと同期したデータ活用
iPhoneとiCloudを活用することで、ファイル・カレンダー・連絡先などの情報を複数端末間で即時同期できます。例えば、オフィスPCで作成したファイルをiPhoneで確認・修正し、そのまま送信するといった柔軟な業務フローが実現します。
5. デバイスの管理とコスト面の優位性
iPhoneは耐久性・長寿命の面で評価が高く、中古端末やリース活用でも安定したパフォーマンスを発揮します。また、iOSはOSアップデートの期間が長く、同一端末を長期的に使いやすい設計となっています。法人契約やMDMと組み合わせることで、運用管理やコストの最適化も図れます。
iPhoneとAndroidの比較

法人のテレワーク環境では、スマートフォンの選定が業務効率に大きく影響します。ここでは、iPhoneとAndroidそれぞれの特徴やテレワークでの向き・不向きを比較します。
iPhoneの特徴
- セキュリティ性が高い:Apple独自のiOSで、OSとアプリの制御が厳しく、ウイルス感染リスクが低い
- MDMとの親和性が高い:Jamf Pro、Intuneなど主要なMDMとスムーズに連携可能
- 操作の統一感:モデル間でUIがほぼ同一のため、社内サポートがしやすい
- 長期間のOSアップデート:5年以上のサポートで、中古端末も現役利用可能
Androidの特徴
- 端末の種類が豊富:価格帯・機能の選択肢が広く、予算に応じた導入が可能
- カスタマイズ性が高い:業務専用端末に特化した設定やUI調整が可能
- BYOD(私物端末活用)との相性:Google Workspaceやゼロタッチ導入に対応
- 更新ポリシーがメーカー依存:OSアップデートの頻度・期間が不統一
テレワーク利用における選び方のポイント
観点 | iPhone | Android |
---|---|---|
セキュリティ | ◎ Appleによる厳格管理 | ◯ セキュリティ機能は機種依存 |
導入コスト | △ 高価(中古やリースでカバー) | ◎ 低価格モデル多数 |
社内サポートのしやすさ | ◎ 操作系が共通 | △ 機種ごとに異なる |
MDM対応 | ◎ Jamf, Intune との親和性 | ◯ Google EMM準拠製品推奨 |
社外利用時の安心感 | ◎ 紛失時の遠隔操作・ロックが強力 | ◯ Android Enterprise搭載機種推奨 |
結論:どちらを選ぶべきか?
セキュリティや運用管理のしやすさを重視するなら iPhone、コストや柔軟な端末選定を重視するなら Android が適しています。特に法人管理下で統一運用を行いたい場合は、iPhone + MDM の組み合わせが導入・サポート・セキュリティの3点で優れています。
テレワークに適したiPhone機種の選び方

法人でのiPhone導入にあたっては、コスト(新品・中古・リース)、性能(チップ・カメラ・バッテリー持続時間)、そして対象とする利用者層(経営層・営業職・事務職など)を踏まえた選定が重要です。以下に代表的なiPhoneモデルを比較表にまとめます。
モデル | 新品価格 (参考) | 中古価格 (参考) | リース月額 (目安) | 主な性能 | 推奨利用者 |
---|---|---|---|---|---|
iPhone 16 | 約13万円~ | 約10万円~ | 約5,500円〜 | ・A18チップ ・USB-C ・最大48MPのカメラ | ・経営層 ・高度な業務が必要な部門 ・AI連携が必要な部門 |
iPhone 15 | 約12万円~ | 約8万円~ | 約5,500円〜 | ・A16チップ ・USB-C ・Face ID | ・営業職 ・出張が多い職種 |
iPhone 13 | 約9万円~ | 約6万円~ | 約4,500円〜 | ・A15チップ ・5G対応 | ・内勤中心 ・コストバランスを重視する部署 |
iPhone 12 | 約7万円~ | 約4万円~ | 約3,800円〜 | ・A14チップ ・5G ・MagSafe | ・コスト重視の中小企業 ・フロント対応業務 |
iPhone SE (第3世代) | 約6万円~ | 約3万円~ | 約2,800円〜 | ・A15チップ ・ホームボタン | ・事務職 ・電話・メール中心の業務 |
※価格は2025年8月時点の参考価格です。最新の相場はApple公式やAmazon等をご確認ください。
中古iPhoneに関しては下記を参照ください。
iPhoneリースに関しては下記を参照ください。
テレワークに最適な法人向けSIM(eSIM・物理SIM)の選び方と導入メリット

iPhoneを活用したテレワークを本格化させる企業にとって、「法人向けSIM」(物理SIM・eSIM)は、通信インフラの柔軟性と運用効率を高める重要な要素です。物理SIMは端末や環境を選ばず安定した運用が可能、eSIMは物理カード不要でスピーディな開通が可能といった特徴があります。どちらも活用次第で、地方拠点やリモートワーク環境でも強力な通信基盤を構築できます。
ここでは法人がSIMを導入する際の重要な選定ポイントを紹介します。
1. 法人契約が可能かどうか
法人名義での契約可否を確認しましょう。
個人向け契約では一括請求や利用者ごとの明細管理、利用制限の一元化が難しい場合があります。一方で、法人契約対応のSIMなら、複数回線をまとめて管理できるサービスが多い傾向にあります。
2. 利用回線(キャリア)の品質
ドコモ・au・ソフトバンクなど、利用キャリアによって通信エリアや安定性が異なります。
全国での利用が多い場合はドコモ回線が安定しやすく、都市部・海外利用が多い場合は複数回線対応のサービスを選ぶと柔軟です。
3. 対応端末と提供方式の柔軟性
- 物理SIM:SIMカードサイズ(nanoSIMなど)、対応端末のSIMロック状態も事前に確認しましょう。
- eSIM:iPhone・Android・iPadなどの対応状況、提供方式(QRコード/プロファイルダウンロード)の確認が必要です。
IoT機器やモバイルルーターでの利用予定がある場合、その対応可否も重要です。
4. サポート体制の充実度
初めて導入する場合、開通方法やトラブル対応の支援があるかが重要です。
eSIMは設定が簡単な反面、誤ってプロファイルを削除すると再発行が必要になる場合があるため、サポート品質を確認しましょう。
5. セキュリティと管理性
リモートでのプロファイル制御や固定IP、VPN連携が可能なSIMを選ぶと、テレワーク環境でも安全な通信を確保できます。
MDM(モバイルデバイス管理)と組み合わせることで、紛失時の遠隔ロックや通信制限も可能になります。
法人携帯の新定番、ロケットモバイルの法人向けSIM

「docomo・au・SoftBankのどこが一番お得?」と悩んでいる方へ。
実は、法人携帯のコストと柔軟性を重視するなら、ロケットモバイルの法人向けSIMという選択肢もあります。
大手キャリアにはない、低価格・小ロット契約・固定IP対応といったニーズに応えるプランが充実しています。
≪ロケットモバイル法人SIMの特徴≫
☑ 月額298円(税抜)から使える
☑ 4大キャリア(docomo/au/SoftBank/楽天回線)から選択可能
☑ 固定IPアドレスに対応したプランもあり
〇法人携帯のコスト削減に直結
ロケットモバイルは、月額298円(税抜)〜から利用可能。
業務用スマホやタブレットの通信費の削減に貢献します。
〇小規模スタートにも対応
1回線から契約可能なので、検証導入や短期プロジェクトにも最適。
必要に応じて柔軟に回線を追加でき、成長段階に合わせた拡張性のある運用が可能です。
〇法人ルーターやIoT機器にも最適
NECやI-O DATA製ルーターとの高い互換性があり、
SIMを挿すだけでネットワーク構築が可能。
IoTデバイスや監視カメラ、業務端末への導入実績も豊富です。
〇VPN構築やリモート接続にも対応
固定IPオプションにより、IPsec VPNや拠点間通信にも対応。
セキュリティを重視したネットワーク構築が求められる現場にも安心です。
キャリア選定に悩む中小企業・店舗・現場の皆さまへ。
ロケットモバイルの法人向けSIMは、通信コストを削減しつつ、柔軟かつ堅実な運用を実現する現実的な選択肢です。
テレワークに必須のiPhone初期設定|安全・快適に使うための基本

テレワークでiPhoneを業務利用する際には、セキュリティや利便性の観点から、初期設定が非常に重要です。以下の表で、法人利用に必要な設定をわかりやすく整理しました。
設定項目 | 内容 | 目的 |
---|---|---|
パスコードの設定 | 6桁以上の数字または英数字で画面ロックを設定 | 端末の不正利用を防止 |
Face ID / Touch ID | 顔認証または指紋認証の設定 | 素早く安全なロック解除 |
MDM(モバイルデバイス管理) | 企業が端末を一括管理できる仕組み | アプリ配信・遠隔ロック・初期化など |
Apple IDの法人アカウント | 個人ではなく法人用Apple IDを使用 | 私用アプリとの混在防止 |
Wi-Fi設定 | 社内・自宅・外出先の安定したWi-Fi登録 | 通信の安定化とコスト削減 |
VPN設定 | 社外から社内ネットワークに安全に接続 | 遠隔地における安全な社内情報へのアクセス |
メール設定(Exchangeなど) | ビジネス用のメールアカウントを登録 | OutlookやGmailなどの業務連携 |
バックアップの自動化 | iCloudまたはPCでの自動バックアップを有効化 | 万一の故障・紛失時のデータ復旧に備える |
位置情報の有効化 | 「iPhoneを探す」機能をオンにする | 紛失時の位置特定 |
用語解説
- MDM(Mobile Device Management):企業が従業員のスマートフォンをリモートで管理・制御できる仕組み。端末の設定変更、アプリ配信、位置情報確認、初期化などを一括管理できる。
- VPN(Virtual Private Network):仮想的に社内ネットワークを安全に利用できる通信手段。外部から安全に社内サーバーへアクセス可能になる。
- Apple ID(法人):業務専用に作成されたAppleアカウント。個人用と分けておくことでセキュリティや管理がしやすくなる。
- Face ID / Touch ID:Apple製品に搭載されている生体認証。Face IDは顔認証、Touch IDは指紋認証を指す。
業務効率を上げるiPhone向けテレワークアプリ

テレワークの生産性を高めるには、iPhoneに最適化されたアプリの導入が欠かせません。ここでは、法人利用において実績があり、操作性やセキュリティ面でも安心できる主要なテレワークアプリをカテゴリ別に紹介します。
コミュニケーション系アプリ
- Slack(スラック)
ビジネス向けチャット・通話・ファイル共有ができる人気アプリ。多くのクラウドサービスと連携可能。
→ 公式サイト
→ 【基本無料・一部機能は有料プラン(850円/月〜)】 - Microsoft Teams
Microsoft 365と統合されたチャット・会議・タスク共有アプリ。OutlookやSharePointとの親和性が高い。
→ 公式サイト
→ 【無料プランあり/有料版はMicrosoft 365契約が必要(540円/月〜)】 - Zoom
iPhone単体でも高品質なビデオ会議が可能。スケジュール連携や画面共有機能も豊富。
→ 公式サイト
→ 【基本無料/有料プランは21,780円/年〜】
セキュリティ対策アプリ
- F-Secure Mobile Security
iPhone向けのウイルス対策・盗難防止・Wi-Fiセキュリティチェック機能を備える総合セキュリティアプリ。
→ App Store
→ 【基本無料/プレミアム機能は月額400円〜】 - 1Password
安全にパスワードを管理できるアプリ。Face ID対応で生体認証ログインも可能。
→ 公式サイト
→ 【無料トライアルあり/有料プランは月額約400円〜】
ファイル共有・クラウドストレージ
- Dropbox
ファイルの保存・共有・共同編集が可能なクラウドストレージ。iPhoneからもアクセス可能。
→ 公式サイト
→ 【無料プランあり/有料プランは月額1,200円〜】 - Google Drive
Googleアカウントがあれば使えるクラウドストレージ。DocsやSheetsなどの共同編集にも対応。
→ 公式サイト
→ 【無料(15GB)/追加ストレージは月額250円〜】
勤怠管理・業務報告アプリ
- ジョブカン勤怠管理
iPhoneから出退勤の打刻、シフト管理、残業申請などが可能なクラウド型勤怠管理システム。
→ 公式サイト
→ 【無料トライアルあり/有料プランは月額200円/1ユーザー〜】 - KING OF TIME
GPS打刻や労働時間自動集計機能などを備えた人気の勤怠管理ツール。MDM連携も可能。
→ 公式サイト
→ 【有料:月額300円/1ユーザー〜】
よくある質問(FAQ)
Q1. テレワークに最適なiPhoneの機種はどれですか?
A. 業務用としてはiPhone 15またはiPhone SE(第3世代)が人気です。15は処理性能が高く、Web会議や業務アプリに向いています。SEは価格重視の企業におすすめです。
Q2. iPhoneでテレワークする際にセキュリティ対策は必要ですか?
A. 必須です。MDM(モバイルデバイス管理)やVPNの導入により、企業データを安全に管理できます。外出先からのアクセスでも安心です。
Q3. iPhoneとAndroidではテレワークで何が違いますか?
A. iPhoneはセキュリティと管理のしやすさが強みで、企業導入実績も豊富です。一方、Androidは機種の自由度やカスタマイズ性に優れています。
Q4. iPhoneでリモートデスクトップは使えますか?
A. はい。Windows App Mobile(無料)などを利用すれば、自宅や外出先から社内PCにアクセス可能です。
Q5. 法人で複数台のiPhoneを導入する際のおすすめプランは?
A. 端末調達を抑えたいなら中古iPhone+法人SIMや、法人Wi-Fiの利用がおすすめです。コストと通信の両立が可能です。
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中古のiPhoneを導入したいけど、どのモデルが自分たちに合っているのか分からない…
そんなときは、ロケットモバイルにぜひご相談ください。
使用シーンや業務内容、利用人数、必要な通信環境などを確認したうえで、最適な端末の組み合わせや回線プランをご提案します。
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まとめ
iPhoneを使ったテレワーク環境は、通信の安定性・セキュリティ・業務効率の3点が成功の鍵です。最新機種の選定や適切なアプリ導入、MDMやVPNの活用によって、どこでも安心して業務を行える体制を構築できます。さらに、Wi-FiやSIMの選び方も重要なポイントとなります。業務内容や組織規模に合わせて最適な構成を整え、継続的な運用体制を構築しましょう。