知らないと危険!Wi-Fiの脆弱性と今すぐできるセキュリティ対策(セキュリティ診断クイズ付き)

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インターネットが欠かせない現代において、私たちの生活やビジネスを支えているのが、安定した通信環境を提供するWi-Fiです。

スマートフォンやPCからスマート家電まで、あらゆる機器がWi-Fiに接続されている今、その安定性と利便性はますます重要になってきています。

しかしながら、その便利さの裏側には思わぬセキュリティリスクが潜んでいる場合があることをご存知でしょうか?

脆弱なWi-Fi環境を放置していると、個人情報の流出不正アクセスなどの深刻な被害につながる恐れがあります。

本記事では、Wi-Fiに潜む主な脆弱性とセキュリティリスク今すぐ実践できる対策方法について詳しく解説していきます。


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Wi-Fiの脆弱性

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私たちが日々何気なく使っているWi-Fiですが、その利便性の裏には様々な脆弱性が存在します。

それらの脆弱性を知り、Wi-Fiに潜むリスクについて正しく理解することが、セキュリティ対策の第一歩です。

Wi-Fiに存在する主な脆弱性は、以下の通りです。

セキュリティ規格

Wi-Fiには、Wi-Fiルーターとデバイス間の通信を第三者が読み取れないようにデータを加工する、「暗号化」という機能があります。

その中でセキュリティ規格は、それら暗号化の種類を指します。

Wi-Fiの主なセキュリティ規格には、登場した順で以下のような4種類のものが存在します。

  • WEP
  • WPA
  • WPA2
  • WPA3

これらのセキュリティ規格の内、適切な規格を選択できていない場合や、セキュリティ性能の低い規格を採用している場合には注意が必要です。

各規格の特徴等については、後のセクションで詳しく解説します。

認証方式

Wi-Fiには、ネットワークに接続するユーザーやデバイスを識別し、正当なアクセスかどうかを判断する「認証方式」があります。

認証方式には主に「オープン認証」「共有キー認証」「WPA/WPA2パーソナル」「WPA/WPA2エンタープライズ」などがあり、それぞれセキュリティレベルが異なります。

これらの中でも、特にオープン認証は暗号化や本人確認が行われないため、セキュリティ面で非常に脆弱です。

ファームウェア

Wi-Fiルーターやアクセスポイントには、機器を制御するための「ファームウェア」と呼ばれるソフトウェアが搭載されています。

このファームウェアを長期間更新していない場合、既知の脆弱性が修正されず、適切なセキュリティ性能を確保できなくなる可能性が高まります。

特に古い機種ではサポートが終了していることも多く、最新のセキュリティ対策が適用されないため、注意が必要です。
定期的にメーカーの公式サイトなどでアップデート情報を確認し、可能であれば自動更新設定を有効にしておくことが推奨されます。

Wi-Fiの脆弱性がもたらすセキュリティリスク

セキュリティリスク

ここまで、私たちが普段何気なく利用しているWi-Fiが持つ脆弱性について解説してきました。

Wi-Fiには主に、暗号化方式認証方式ファームウェアなどにおいて脆弱性が存在し、それらを放置すると深刻な被害につながる可能性があります。

では、それらの脆弱性は具体的にどのような問題を引き起こすのでしょうか?

ここからは、それらWi-Fiの脆弱性がもたらす具体的なセキュリティリスクについて解説していきます。

通信内容の盗聴・傍受

Wi-Fiの暗号化が適切に行われていない場合、通信内容を第三者に盗み見られる危険性があります。

例として、社員アカウントのログインIDやパスワードクレジットカード情報業務メールの内容などが平文で送信されている場合、悪意のある第三者からそれらの内容を傍受されてしまう可能性があります。

特に無料の公共Wi-Fiや、WEP・WAPのような古い暗号化方式を使用しているWi-Fiでは、このリスクが非常に高くなるため、使用するネットワークには十分注意するようにしましょう。

不正アクセス・乗っ取り

Wi-Fiの認証方式のセキュリティレベルが低い、もしくは初期設定のまま利用している場合、第三者にネットワークへ不正に侵入されるリスクがあります。

もしネットワークに侵入された場合、そのWi-Fiに接続されているデバイスが乗っ取られたり内部のファイルに不正にアクセスされる危険性があり、業務データの流出や社内システムの攻撃などの重大な事態につながりかねません。

そのため、利用するWi-Fiがどのような認証方式を採用しているかについては、細心の注意が必要です。

マルウェア感染・攻撃の踏み台化

Wi-Fiの脆弱性を放置したままにすると、悪意のある第三者によってネットワークに不正アクセスされ、マルウェア(危険なソフトウェア)を仕込まれる危険性があります。

マルウェアに感染したデバイスは、業務データの漏洩を引き起こすだけでなく、利用者の知らない間に、他のシステムやネットワークへの攻撃に加担する「踏み台」として利用されてしまう場合もあります。

このような状態になると、自身が加害者とみなされ法的なトラブルに発展するリスクもあるため、Wi-Fiセキュリティの強化は極めて重要です。

Wi-Fiのセキュリティ規格の基礎知識

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Wi-Fiの脆弱性-セキュリティ規格」のセクションでもご紹介した通り、Wi-Fiにはいくつかのセキュリティ規格が存在します。

これらのセキュリティ規格はそれぞれが異なる特徴を有しており、利用機会についてもそれぞれ異なります。

その中で、Wi-Fiを安全に利用するためにはそれらの違いをしっかりと理解し、適切なセキュリティ規格を用いることが重要です。

このセクションでは、それらセキュリティ規格の特徴や安全性について詳しく解説します。

各セキュリティ規格の特徴や安全性に関する比較は、以下の通りです。

セキュリティ規格      登場時期主な特徴安全性
WEP1999年   最初期のセキュリティ規格。
暗号化強度が非常に弱く、現在ではほとんど利用されていない。
非常に低い    
WPA2003年   WEPの改良版で、初期の移行措置的な役割を果たした。
暗号化性能が強化されたが、依然としてセキュリティレベルは低い。
現在では使われる機会は少ない。        
低い    
WPA22004年   AES(Advanced Encryption Standard)を採用した強力な暗号化技術と、高度な認証機能を備えている。
長年にわたり標準的なセキュリティ規格として広く利用されている。
高い    
WPA32018年   WPA2に存在する脆弱性(KRACKs)を克服した後継規格。
SAE(Simultaneous Authentication of Equals)という新しい認証方式や、個別データ暗号化を導入しており、極めて高度なセキュリティ性能を有している。
2025年現在で最も新しいセキュリティ規格で、今後の標準規格となることが期待されている。
非常に高い    

現代においてよく利用されているセキュリティ規格は、WPA2WPA3です。

中でも、最新の規格であるWPA3は、高度なセキュリティ性能を有し安全性が非常に高いため、信頼性の高いセキュリティ規格であると言えます。

現時点では対応している機器が少ないため、一世代前の規格であるWPA2ほど普及は進んでいませんが、今後はWPA3がWi-Fiのセキュリティ規格のスタンダードとなっていくことが予想されます。

WPA3については、次のセクションでより詳細に解説します。


Wi-Fiのセキュリティ規格に関するより詳細な解説については、以下の記事も併せてご参照ください。↓

WPA3とは?Wi-Fiのセキュリティの新基準

Wi-Fiのセキュリティ規格の基礎知識」のセクションでも触れた通り、WPA3は2018年に登場した最新のWi-Fiセキュリティ規格で、高度なセキュリティ性能高い安全性を実現しています。

WPA3では従来のWPA2に存在する脆弱性であるKRACKs(Key Reinstallation Attacks)を克服し、より強固なセキュリティを実現しています。

他にも、WPA3では「SAE(Simultaneous Authentication of Equals)」という新しい認証方式が採用され、従来よりもパスワードに対する総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)への耐性が大幅に向上しました。

また、WPA3では各デバイスごとに個別の暗号化キーを割り当てる「個別データ暗号化」が導入されており、公共Wi-Fiのようなオープンな環境でも通信内容が安全に保護されます。

さらに、万が一パスワードが漏洩しても、過去の通信データが解読されない「フォワードシークレシー」も備わっています。

このような特徴から、WPA3は家庭用・ビジネス用はもちろん、IoT機器や公共Wi-Fiにも最適な新基準として注目されています。

ただし、すべての機器がWPA3に対応しているわけではないため、利用する際はデバイスやルーターの対応状況を確認しましょう。

Wi-Fiの脆弱性から身を守るための対策方法

対策方法

Wi-Fiの脆弱性を放置すると、個人情報の流出や不正アクセス、マルウェア感染など、様々なセキュリティリスクにさらされてしまいます。

しかし、簡単に実践できる基本的な対策をしっかりと行うことで、これらのリスクを大幅に低減することが可能です。

このセクションでは、今すぐ実践できるWi-Fiセキュリティ対策のポイントを具体的に紹介します。

最新のセキュリティ規格(WPA3/WPA2)を利用する

まず、Wi-Fiルーターのセキュリティ規格には必ず、高い安全性が担保されているWPA2またはWPA3を選ぶようにしましょう。

ここまでの解説でも述べた通り、古い規格であるWEPWPAは既に多くの攻撃手法が確立されており、短時間で通信内容を解読されてしまうため、セキュリティ上非常に危険です。

一方で、WPA2は強力なAES暗号化を採用し、リリースから約20年が経過した2025年現在でも高い安全性を誇っています。

また、WPA3の場合にはWPA2よりも更にセキュリティ性能が高いため、利用しているルーターなどの機器の対応状況等を鑑み、可能であればWPA3を採用するようにしましょう。

強力なパスワードを設定する

悪意のある第三者が容易にWi-Fiネットワークに接続できないようにするためにも、Wi-Fiのパスワードを強固なものにすることは非常に重要です。

一般的にWi-Fiのパスワードは、英大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた12文字以上の複雑なものに設定すると良いとされており、これによってある程度十分な強度を確保することができます。

また、パスワードには推測されやすい単語生年月日連番などを含めることは避け、ランダムな文字列を使うのが効果的です。

注意点として、このような複雑なパスワードは忘れてしまいがちなので、必要に応じてパスワード管理アプリ等の支援ツールの利用も検討しましょう。

ルーターのファームウェアを常に最新に保つ

Wi-Fiの脆弱性-ファームウェア」のセクションでも解説しましたが、Wi-Fiルーター(やアクセスポイント)には、機器を制御するソフトウェアである「ファームウェア」が搭載されています。

このファームウェアを更新しないと、既知の脆弱性が修正されず、本来のセキュリティ性能が発揮できない場合があります。

そのため、Wi-Fiルーターのファームウェアは定期的に更新し最新バージョンへアップデートするようにしましょう。

更新の際には、メーカーの公式サイトや管理画面でアップデート情報を確認し、ルーターに自動更新機能がある場合は有効に設定しておくと安心です。

また、もし使用しているルーターが古い機種で、公式からのサポートが終了している場合には、ルーターの買い替えも検討しましょう。

SSIDや暗号化キーの見直し

Wi-Fiルーターには、購入した時すでに仮のSSID(ネットワーク名)や暗号化キー(Wi-Fiのパスワード)が設定されています。

これらをそのまま使い続けると、SSIDからルーターのメーカー名や製品名が推測されてしまい、そこからWi-Fiのパスワードを知られてしまう可能性があります。

そのため、SSIDや暗号化キーは初期値から必ず変更し、さらには定期的に見直すことが重要です。

また、Wi-Fiルーターに搭載されているSSIDのステルス機能(非表示設定)を利用することで、第三者からネットワークが見つかりにくくなり、セキュリティレベルの向上を図ることも可能です。

ただし、SSIDを変更しただけでは完全な防御にはならないため、他の対策と併用することを心がけましょう。

接続デバイスの管理と不要な自動接続の停止

市販されている多くのWi-Fiルーターは、メーカー側が用意しているソフトウェアを用いて、接続している機器を確認・管理することが可能です。

このソフトウェアを用いることで、不正な機器がネットワークに接続されていないかなどをチェックし、場合によっては接続をブロックすることで、よりセキュアなネットワークを構築可能です。

そのため、Wi-Fiに接続しているデバイスを定期的に確認し、見覚えのない機器が接続されていないかチェックしましょう。

また、第三者からの侵入リスクを少しでも減らすため、見覚えのある機器の場合でも不要なデバイスや使っていない機器の接続は、管理画面から削除することをおすすめします。

他にも、Wi-Fi自体の対策ではありませんが、スマートフォンやPCの「自動接続」機能は、信頼できるネットワーク以外では無効に設定しましょう。

これにより、不正なルーター・アクセスポイントへの意図しない接続を防ぎ、ネットワークの利用におけるセキュリティリスクを低減することができます。

最新のWi-Fi脆弱性とその対策(2024~2025年)

ゲストWi-Fiの分離が重要な理由は、最近のWi-Fi関連脆弱性からも明らかです。以下に、2024~2025年に注目すべき脆弱性を紹介します。

  • SSID Confusion Attack(CVE-2023-52424)
    攻撃者が信頼できるSSIDを偽装し、ユーザーを不正なネットワークに誘導する脆弱性。Wi-Fi Allianceはビーコン保護の有効化を推奨(Wi-Fi Alliance DPPガイドライン)。
    対策:信頼できるSSIDのみを許可するリストを作成し、ビーコン保護を有効化。
  • AirBorne脆弱性
    Wi-Fi Easy ConnectのNFCやQRコードを悪用し、認証情報を盗む可能性。
    対策:不要なNFC機能を無効化し、WPA3対応ルーターを使用。

NIST SP 800-153(NIST無線ネットワークセキュリティ)では、WPA3の採用やファームウェアの定期更新を推奨しています。これらを実践することで、最新の脅威からネットワークを保護できます。

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まとめ

今回の記事では、Wi-Fiの脆弱性について、基本的な知識から今すぐできるセキュリティ対策まで、幅広く解説を行いました。

Wi-Fiは現代の生活やビジネスに欠かせないインフラですが、適切なセキュリティ対策を怠ると、情報漏洩不正アクセスなどの深刻な被害を招くリスクがあります。

セキュリティ規格や認証方式ファームウェアの更新状況など、自身のWi-Fi環境を定期的に見直し、WPA3WPA2の利用、強力なパスワード設定ファームウェアの更新SSIDや暗号化キーの見直し接続デバイスの管理といった基本的な対策を徹底しましょう。

日々の小さな注意と対策の積み重ねが、安全で快適なネットワーク環境を守る鍵となります。

この記事で紹介した対策を実践し、よりセキュアなWi-Fi環境を整えましょう。

最後に簡易的なクイズを用意しましたので今のWi-Fi環境を要チェック!

Wi-Fiセキュリティ診断クイズ

あなたのWi-Fiは安全?5つの質問でセキュリティレベルを診断!2025年のWi-Fi Allianceガイドライン(Wi-Fi 7、WPA3、6 GHz対応)に準拠した最新対策を確認しましょう。

1. ゲストWi-Fiは社内ネットワークと分離されていますか?

2. Wi-Fiの暗号化方式はどれを使用していますか?(Wi-Fi Alliance推奨:WPA3)

3. ルーターのファームウェアはどのくらいの頻度で更新していますか?

4. パスワードの強度はどの程度ですか?(Wi-Fi Alliance推奨:12文字以上)

5. 6 GHz帯(Wi-Fi 6E/7)や最新脆弱性(例:SSID Confusion Attack)への対策は行っていますか?

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