【2025年版】iPhone × eSIMで法人携帯が変わる!導入メリットと注意点を徹底解説

最近、企業のスマートフォン運用において「eSIM」を活用するケースが増えています。

端末に通信情報を直接読み込むeSIMは、管理の手間を減らしたり、導入をスムーズにしたりと、業務効率の改善につながる仕組みとして注目されています。

特にiPhoneでは、eSIMに対応したモデルが標準化しつつあります。機種変更や複数回線の運用、セキュリティ対策など、従来のSIMとは異なるメリットも多く、運用面での柔軟性も高まっています。

この記事では、iPhoneにおけるeSIMの仕組みや、法人利用のメリット、導入時に知っておきたいポイントなどを詳しくご紹介しています。

また、eSIM対応サービスを提供しているロケットモバイルの法人向けプランについても触れ、今後のモバイル運用のヒントになるような情報をお届けしていきます。

iPhoneで使えるeSIMとは?基本の仕組み

eSIMの仕組みと物理SIMとの違い

eSIMは、スマートフォン本体に組み込まれたデジタルSIMのことです。

物理的なカードを挿入する従来のSIMとは異なり、eSIMでは通信事業者から提供されたプロファイル情報を端末に直接書き込むことで、モバイル通信が利用できるようになります。

大きな違いは、SIMカードの差し替えが不要である点にあります。

項目物理SIMeSIM
SIMの形状カードを挿入端末に内蔵
開通までの流れ配送・差し替えが必要QRコード読み取りで即時開通
切り替えの柔軟性手動で差し替え複数プロファイル切替可能
紛失リスクカードの紛失あり物理紛失なし

物理SIMでは、開通のたびにカードの配送・挿入・設定が必要でしたが、eSIMではオンラインでのプロファイル発行とQRコード読み取りのみで開通が完了します。

これにより、端末の設定や回線変更の手間が大幅に軽減され、管理・運用の柔軟性が向上します。

iPhoneのeSIM対応機種とOSバージョンの対応状況

Appleは2018年発売のiPhone XS / XS Max / XR以降、ほぼすべてのモデルでeSIMをサポートしています。特にiPhone 13シリーズ以降は、eSIMを2回線同時に利用できる「デュアルeSIM」にも対応しており、1台の端末で2つの通信プランを併用できます。

2025年時点では、最新のiPhone 16シリーズも引き続きeSIM・物理SIMのデュアル対応を採用しています(※一部地域ではeSIM専用)。

引用:apple.com

加えて、iOS 16以降では、従来の物理SIMからeSIMへの移行を簡単に行える「eSIMクイック転送」機能も搭載されており、企業での端末更新や回線切り替えもよりスムーズになりました。

eSIMの世界的な普及状況と日本市場の現状

世界的に見ると、eSIM市場は急速に拡大しています。

Fortune Business Insightsによると、2023年時点でグローバルのeSIM市場規模は約12.2億ドルに達しており、2032年には600億ドル超に成長する見込みとされています。スマートフォンだけでなく、ウェアラブル端末や自動車、IoT機器にもeSIMの搭載が進んでいることが、この成長の背景にあります。

一方、日本国内ではeSIMの普及がやや緩やかで、ユーザーの約9割がいまだに物理SIMを使用しているという調査もあります。

ただし、法人分野ではeSIMを活用した業務効率化や管理コスト削減を目的とした導入が進みつつあり、特にiPhoneユーザーを中心に「eSIMの標準化」が現実味を帯びてきています。


法人利用におけるeSIMの実用性・メリット

企業がiPhoneのeSIMを導入することで得られるメリットは多岐にわたります。
特に中小企業では、通信管理の効率化やコスト削減といった観点で、物理SIMよりも柔軟な活用が可能です。

また、eSIMは紛失リスクの低減やデュアル回線運用など、セキュリティや働き方の多様化にも対応しやすく、業務のデジタル化を推進する手段としても注目されています。

eSIMならではの業務メリット

eSIMを活用することで、従来の物理SIMでは難しかった柔軟な運用が可能になります。ここでは、代表的なメリットを5つご紹介します。

即日での開通・入れ替えが可能
物理SIMでは、契約から利用開始までにSIMカードの配送や端末への挿入、初期設定などの時間がかかります。
一方eSIMでは、通信会社から発行されるQRコードを読み取るだけで、その場で開通が完了。拠点間での即時運用や、急な人員追加にも柔軟に対応できます。

1台のiPhoneで複数回線を併用できる
iPhone 13以降のモデルでは「デュアルeSIM」に対応しており、1台の端末に2つのeSIM回線を同時に登録・運用可能です。これにより、業務用と私用の回線を分けたい場合や、主回線とバックアップ回線を併用したい場合など、運用の自由度が大きく向上します。

関連記事:デュアルSIMスマホの魅力を徹底解説!種類や便利な使い方をご紹介

セキュリティ対策としても有効

eSIMは端末内蔵型のため、物理的に抜き取ることができず、盗難や紛失による情報流出のリスクを抑えられます。遠隔操作でeSIMプロファイルの無効化や削除も可能で、万が一の際の対応が迅速です。

モバイル端末の一括管理がしやすい

MDM(モバイルデバイス管理)ツールと連携させることで、eSIMプロファイルの設定・管理を一元的に行えます。新入社員の端末配備や、機種変更のタイミングでも、管理画面から設定を配信できるため、IT部門の負担軽減にもつながります。

物理資材の削減と環境対応
eSIMはカードレスで提供されるため、SIMカード本体やパッケージ、台紙などの物理資材を使用せずに済みます。大量のSIMを管理・入れ替えする企業では、資材費や廃棄手間の削減に加え、環境負荷の軽減にも貢献できます。

法人でのeSIM運用事例

eSIMの普及により、法人においても物理SIMとeSIMのハイブリッド運用が注目されています。端末の用途や管理体制に応じて両者を使い分けることで、業務効率の向上やコスト削減を実現している企業も増えてきました。

ここでは、実際にeSIMと物理SIMを併用している企業の導入事例をもとに、eSIMの活用方法とメリットを整理してご紹介します。

モニクル社|eSIM搭載ノートPCで営業活動を効率化

monicle.co.jp

金融・IR支援プラットフォームを提供するモニクル社では、営業活動のモバイル化を進める中で、eSIM搭載ノートPCを導入しました。外出先でも即時インターネット接続できる環境を構築することで、業務効率の大幅な改善に成功しました。

hpのeSIM対応端末を導入し、KDDIの法人eSIMサービス「eSIM Connectと組み合わせて活用しています。営業スタッフが都度テザリングやWi-Fiスポットを探す手間を省き、セキュアかつ迅速に社内ネットワークへアクセスできる環境が整いました。

  • 導入背景:テレワークや営業先での即時接続ニーズの高まり
  • eSIM活用内容:ノートPCにeSIMを内蔵し、どこでも即通信できる環境を整備
  • 導入メリット:モバイルルーター不要/接続時間の短縮/情報漏えいリスクの低減

モニクル社の事例は、スマートフォン以外の業務端末におけるeSIM活用の好例であり、IT部門による端末管理負荷の軽減や、社外での迅速な資料提示・商談実現といった成果が挙げられています。

アイティアクセス株式会社|IoT端末にeSIMを導入しリモート運用を強化

itaccess.co.jp

インターネットイニシアティブ(IIJ)をはじめとする通信大手に続き、NTTコミュニケーションズでは法人IoT/モバイル向けにeSIM対応サービス「IoT Connect Mobile® Type S」を展開しています。

導入企業の一つ、アイティアクセス株式会社(以下 ITA)は、自動販売機に設置されたクラウド型決済端末にeSIMを搭載しました。全国約20万台のIoT端末を本社で一括管理する体制を構築しています。

  • 導入背景:拠点ごとのSIM管理と設置対応の負担軽減
  • eSIM活用内容:eSIMでプロファイルの遠隔更新・回線切替・通信停止を一元管理
  • 導入効果:現地赴任なしで設定変更可能、運用コストと技術要員の削減

この事例は、IoT領域でのeSIM運用の成功事例です。複数業務端末を対象に、通信環境の管理性を高めつつトータルコストを圧縮した運用が実現されています。

このように、eSIMの導入は単なる通信手段の置き換えにとどまらず、業務の効率化やセキュリティの強化、運用負荷の軽減といった幅広いメリットを企業にもたらしています。

物理SIMとの併用も含めた柔軟な運用によって、それぞれの業務形態に最適な通信環境を構築できる点が、大きな利点と言えるでしょう。


eSIMを導入する際の注意点と課題

eSIMは柔軟性や効率性に優れた技術ですが、導入にあたっては事前に確認しておくべき点もいくつかあります。

特に企業での導入時には、対応端末の確認や管理体制の整備、プロファイル運用ルールなど、想定外のトラブルを防ぐための準備が欠かせません。

対応端末の確認とSIMロックの有無

eSIMはすべてのスマートフォンで使えるわけではなく、対応機種に限りがあります。iPhoneではXR以降がeSIMに対応していますが、契約する回線によってはSIMロックの解除が必要な場合もあります。

以下は、主に気を付けておくべきポイントです。

・iPhone 8やX以前のモデルはeSIM非対応
・キャリア購入端末では、他社のeSIM利用時にSIMロック解除が必要なことも
・機種変更予定がある場合、eSIM対応機種を優先的に選ぶと運用がスムーズ

引用:apple.com

導入を円滑に進めるためには、事前に対応機種の一覧やロック状態を社内で整理し、必要に応じて解除申請などを済ませておくことが重要です。

eSIMプロファイルの発行・管理方法

eSIMはQRコードやアクティベーションコードによってプロファイルを端末に読み込む形式ですが、プロファイルの発行や再発行は通信会社ごとに手順や制限が異なります。社内でeSIMを複数端末に配布・管理する場合は、その運用フローを事前に明確にしておく必要があります。

特に、以下のような点は運用する上でしっかりと確認しておくべきです。

・紛失・故障時にeSIMプロファイルをどう無効化・再発行するか
・プロファイルの使い回しが不可な場合の再発行ポリシーの確認

初期設定時のインターネット環境と操作手順

eSIMのプロファイルを端末に読み込む際には、Wi-Fiなどのインターネット接続が必要です。導入初期にオフライン環境しかない場合や、設定マニュアルが不十分な場合、現場で開通作業が滞るケースもあります。

・QRコードの読み取り時にはWi-Fi接続が必要
・端末ごとに若干異なる操作画面(iOSバージョン)に注意
・設定ミスを防ぐための手順書整備や動画マニュアルの活用がおすすめ

一部サービス・システムとの非互換性

大半の通信サービスでeSIM対応が進んでいますが、法人契約における一部オプションや、独自仕様の業務システムとの連携に制限がある場合があります。

たとえば、業務アプリが電話番号との連携を前提にしている場合、eSIM環境での動作検証が必要になることもあります。

これらの注意点を把握した上で、運用ポリシーや導入マニュアルを整備すれば、eSIM導入の効果を最大化することができます。

関連記事:法人携帯にeSIMを導入するメリット・デメリットと導入ポイントを徹底解説

eSIM運用を成功させるための管理体制とセキュリティ対策

eSIMの導入は業務効率の向上や柔軟な端末管理を可能にしますが、同時に「見えづらい管理リスク」や「セキュリティ上の懸念」も生まれます。特に法人利用においては、従来のSIMと異なる管理アプローチが求められます。

プロファイル管理と契約状況の可視化

eSIMでは「プロファイル(回線情報)」を端末に直接インストールする仕組みのため、物理SIMのように視覚的な所在管理ができません。そのため、以下のような体制が求められます。

・全端末のeSIMプロファイルの一覧管理(台帳・システムによる把握)
・プロファイル発行履歴や発行元キャリアの管理
・使用停止・削除操作の即時性と履歴管理

eSIMのプロファイルを一元管理できる法人向けサービスを活用することで、これらの課題をクリアできます。

不正利用・端末紛失への備え

eSIMは端末と一体化しているため、紛失時には物理SIMよりリスクが高まることもあります。特に、eSIMの情報を第三者が転送・再設定できてしまうケースには注意が必要です。

・端末のリモートロック・ワイプ機能の事前設定
・2段階認証やFace IDなど、端末ロックの強化
・紛失時の即時対応体制

これらの対策を事前に講じておくことで、万が一の紛失や不正利用時にも情報漏洩リスクを最小限に抑えることができます。

通信の暗号化・VPNの併用

eSIMを利用した通信は、キャリアのネットワークにより暗号化されているものの、セキュリティリスクをさらに低減するために、企業ではVPNとの併用が推奨されるケースもあります。特に次のような業務用途では、VPNの導入が効果的です。

・社内ネットワークへのアクセス
・クラウドストレージ利用時の機密情報送受信
・リモートワーク環境でのセキュア通信の確保

VPNに加えて、IP制限や認証強化を行うことで、モバイル回線でも社内と同様のセキュリティレベルが保てます。

このように、eSIMを安全に法人運用するには、従来のSIM以上に「見えないリスクへの備え」が必要不可欠です。セキュリティポリシーの見直しや、システム・体制の整備を進めることが、安定したeSIM運用への第一歩となります。

法人で使うeSIMの選び方のポイント

法人向けにeSIMを導入する際は、単に「使えるかどうか」ではなく、業務運用に適した要件を満たしているかが重要です。以下の5つの観点から、自社に最適なeSIMサービスを選定しましょう。

法人名義での契約に対応しているか
個人契約のみでなく、法人契約が可能かどうかは最初に確認すべきポイントです。契約者・利用者の分離管理や一括請求、利用明細の発行など、法人利用に必須の機能が整っているかも併せてチェックしましょう。

主要キャリア回線を利用しているか
対応している回線(ドコモ・au・ソフトバンクなど)によって、通信エリアや品質に差が出ます。拠点が地方にある企業や移動を伴う業務では、広いエリアをカバーする回線を選ぶことが通信安定性の鍵となります。

eSIMの対応端末や提供方式の柔軟性
iPhoneだけでなく、Android端末やIoT機器への対応状況も要確認です。また、QRコード・アプリ・プロファイルダウンロードなど、eSIMの提供方式が多様なニーズに対応しているかも重要です。

サポート体制の充実度
トラブル発生時の対応スピードや、導入時のサポート範囲もeSIM選定の大きな要素です。特に初めてeSIMを導入する企業では、設定や端末管理について丁寧な支援が得られる業者を選ぶと安心です。

セキュリティ面のサポートの有無
eSIMはリモート管理が可能な反面、セキュリティ対策も重要です。プロファイルのリモート制御機能があるかなど、運用管理まで視野に入れて選定しましょう。

法人向けeSIMならロケットモバイル

法人のスマートな通信環境構築を後押しするのが、ロケットモバイルのeSIMプランです。
物理SIM不要で端末への即時導入が可能であり、拠点追加や端末入れ替えにもスピーディに対応できます。

〇即時導入・業務へのスピード対応
QRコードによるプロファイル設定で、物理SIMの配送や挿入作業が不要。急な人員追加や新拠点開設時にも、柔軟かつ迅速に通信環境を整備できます。

〇IoT・VPNとの連携で拡張性も抜群
スマートフォンだけでなく、IoTデバイスやモバイルルーターにも対応。
法人VPNとの組み合わせで、よりセキュアなネットワークを構築できます。

〇必要な分だけ、無駄なく契約可能
1回線からの契約にも対応しており、スタートアップや小規模オフィスにも最適。必要に応じた段階的な導入が可能です。

eSIMを活用した柔軟なモバイル通信環境を構築したい法人にとって、ロケモバeSIMはコスト・スピード・管理性すべての面で強力な選択肢となります。

詳細は以下の公式ページからご確認いただけます▽

まとめ|法人スマホの導入を効率化するならeSIMが最適

本記事では、iPhoneで使えるeSIMの基本から法人利用におけるメリット、注意点、選び方、そして導入事例までを詳しくご紹介しました。

物理SIMに比べて柔軟かつスピーディに運用できるeSIMは、社用スマホの一括管理やセキュリティ強化、通信コストの最適化にも貢献します。特にテレワークや拠点の分散化が進む今、eSIMは法人通信の新たなスタンダードとなりつつあります。

eSIMを賢く活用して通信環境の最適化を図り、よりセキュアで効率的な業務体制を目指していきましょう。

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