【法人向け】ソフトバンクの固定IPアドレス付きSIMの活用法を解説

法人向けの固定IPアドレス付きSIMは、セキュリティ強化や遠隔監視、IoTデバイス管理など、ビジネス効率化に欠かせないツールです。

本記事では、ソフトバンクが提供する固定IPサービスの特徴や他社比較、具体的な活用シーンを詳しく解説します!

ロケットモバイルZにおける代替手段も紹介し、ビジネス効率化をサポートします。

固定IP SIMとは?

固定IP SIMは、特定のIPアドレスを固定で割り当てたSIMカードで、ビジネス用途に適しています。

遠隔監視、サーバー運用、IoTデバイス管理など、安定した通信が必要なシーンで活用されます。

これによって、セキュリティと運用効率を向上させます。

「固定IP」の定義と「グローバルIP」との違い

固定IPアドレスは、デバイスに一貫して不変のIPアドレスを割り当てる「方法」で、動的IPとは異なり接続ごとに変わりません。

また、グローバルIPとは固定・動的IPアドレスにおいて割り当てられるIPアドレスの「種類」です。
グローバルIPアドレスはインターネットに接続するときに使われる一意に識別可能なアドレスです。

IPアドレスは、IPv4(例: 192.168.0.1)やIPv6で構成され、グローバルIPはインターネット通信、プライベートIPは内部ネットワークで使用されます。固定IPは特定デバイスへの安定接続を保証します。

参考:https://www.nttpc.co.jp/column/network/fixed_ip.html

参考:https://www.freshvoice.net/knowledge/word/6334/

固定IP SIMのビジネスにおける優位性

固定IP SIMはビジネスに以下のメリットをもたらします:

  • セキュリティ強化:IPアドレス制限で不正アクセスを防止。
  • 遠隔監視:監視カメラやセンサーへの端末固定による安定接続。
  • サーバー運用:VPNやリモートアクセスでセキュリティ制限を回避し、特定のポートで通信をすることで効率化。

これにより、リアルタイムデータ収集や遠隔管理が容易になり、業務の信頼性と効率が向上します。

法人利用に最適な理由とは

法人利用では、固定IP SIMは個人利用と比べ、コストと運用面で優れています。
個人は動的IPで十分な場合が多いですが、法人では複数拠点管理や高いセキュリティが求められます。MVNOを利用すればコストを抑えられ、専門サポートや一元管理で運用負担も軽減します。

固定IP SIMにつきましては以下の記事でも詳しく解説しているのでご参照ください。⇓

ソフトバンクの法人向け固定IPサービス概要

ソフトバンクにおける固定IPサービスは、高速通信と安定性を提供します。

  • 全国に安定した通信を提供
  • ご利用に合わせた通信速度等をオンデマンドで提供
  • ダイレクトピアリングが可能

また、4項目のサービス品質保証(SLA)導入することで、お客様へのサービス体制を整えています。

これらの提供ポイントを設けることで他社との差別化を図っています。

ソフトバンクの法人向け固定IPサービスのラインナップ

ソフトバンクにおける固定IPサービスは以下の通りになります。

サービス名特徴価格リンク
Suite EtherSLA保証要問い合わせ詳細
イーサネットアクセス(S)1Gbpsのみ受付可
SLA保証
要問い合わせ詳細

Suite Etherは、ソフトバンクが法人向けに提供する主力の固定IP対応インターネット回線サービスです。
全国47都道府県で均一な品質の高速・安定通信を実現し、専有型回線とISPを一体で提供することで、他ユーザーの影響を受けない安定したネットワークを確保しています。
帯域幅はオンデマンドで調整でき、突発的なトラフィック変動にも柔軟に対応可能です。
標準で固定グローバルIPアドレス1個を付与し、最大256個まで拡張も可能です。
主要クラウドサービスと直接ピアリングすることで、低遅延・高信頼なクラウドアクセスも実現しています。
24時間365日のサポートやSLA(品質保証)も備え、法人の多様なニーズに応えており、イーサネットアクセスにおいても対応しております。

料金プランと契約条件の詳細

ソフトバンクにおける固定IP関連のサービスについては以下をご覧ください。

サービス名月額料金初期費用最低利用期間リンク
Suite Ether要問い合わせ要問い合わせ1年お申込み
イーサネット
アクセス(S)
要問い合わせ要問い合わせ1年お申込み

価格は回線速度やIP数により変動。
SLAにより、品質基準未達時は料金一部返還・減額等があります(手続き不要)。

他社キャリアとの比較ポイント

他社キャリアとの比較については以下をご覧ください。

キャリアサービス名月額料金(税抜)特徴リンク
ドコモドコモ光4,400+(ISP分)円~固定IP無※1
全国対応
共有型回線
お申込み
auKDDI
光ダイレクト
要問い合わせ固定IP有
専有型回線
お申込み
楽天モバイル楽天モバイル980円~固定IP無※2お申込み
ソフトバンクSuite Ether要問い合わせ固定IP有
全国対応
専有型回線
お申込み

※1 プロバイダ経由で固定IPの利用が可能
※2 MVNO経由で固定IPの追加が可能

ソフトバンク回線を使った代替手段

ソフトバンク回線で固定IPやSIMカード等が直接提供されていない場合においてMVNOを利用することで代替できます。MVNOはソフトバンクから回線を借りているため、格安SIMを提供することができ、オプションで固定IPアドレスを提供している事業者もあります。契約もオンライン中心であるため利用開始までの手続きも簡単です。

法人契約を行っているMVNOについては以下の記事をご参照ください。⇓

「ロケットモバイルZ」では最安値月額150円から、固定IPは月額632円から利用することができます。
コストを抑えつつ、遠隔監視やIoT機器管理など、多様な用途に対応できます。

詳細につきましては以下をご参照ください。

固定IP SIMの活用シーン

主な活用シーンは以下のようになります

  • 遠隔監視:リアルタイムにおける映像の確認
  • サーバーアクセス:VPNで安全な接続
  • IoT管理:センサーやメーターの常時接続

各シーンにおいては固定IPを利用することにより、安全接続を行い、効率化とセキュリティを向上させます。

導入の際は回線速度とエリアの確認が重要となります。

遠隔監視システムの構築

固定IP SIMは監視カメラやセンサーに最適です。
設定においてはAPNを入力後に、カメラのIPアドレスを固定化します。
導入事例として太陽光発電の遠隔監視・操作に利用されています。
詳しくは以下の記事をご参照下さい。⇓

関連製品として以下のような監視システムが利用されています。

監視システム「Logger 1000B+ルーター」

参考:https://ja.sungrowpower.com/productDetail/2193/monitoring-system-logger1000b

社内サーバーへの安全アクセス

VPN構築においては固定IP SIMを使用することでサーバーに一貫したアクセスを確保することで、不正アクセスを防止し、セキュリティを向上させます。設定手順については以下をご参照ください。

  1. SIMをルーターへ挿入し、APN設定
  2. VPNソフトをインストール
  3. 固定IPでサーバー接続を設定

VPNは以下のような仕組みで不正アクセスを防止します。

参考:https://business.ntt-east.co.jp/content/cloudsolution/column-319.html

また、モバイルルーターを使用することでリモートにおける運用も可能です。

ルーターとしては以下のような機器が推奨されます。

モバイルルーター「Aterm MR51FN」

参考:https://www.aterm.jp/product/atermstation/product/mobile/mr51fn/

IoTデバイス管理での実践的な活用

IoTデバイスにおいては固定IPを各デバイスに割り当てることで、遠隔からの安定した監視や制御をします。例として、クラウド型管理システムでIoTデバイスと連携し、固定IPを用いたデバイスの一元管理をする構成が一般的です。以下に業種別の活用例を紹介します。

  • 製造業:センサーやアクチュエーターの遠隔監視
  • 小売業:スマートメーターによる電力管理

複数デバイスでの利用は可能か?

1つの固定IP SIMをルーター経由で複数デバイスに共有することが可能です。
以下に設定・制限事項を解説します。

設定・制限⇓

  1. SIMをルーターに挿入し、APN設定。
  2. Wi-Fiでデバイスへ接続する。

※帯域分割による速度低下の可能性があります。

固定IPの安定性について

固定IPがビジネスで利用される最大の理由として通信の安定さが挙げられます。固定IPは技術的に、IPアドレスが常に同じであることから、通信経路が固定化され、接続が切れにくくなるため、VPN接続やサーバー運用において安定した通信品質を維持できます。

しかし、通信が不安定になる理由として、回線自体の障害やルーターの不調、サイバー攻撃などは無視できません。対処法として、ルーターの再起動やセキュリティ対策の導入が有効となります。

安定性を高める製品として例として最新規格である「WPA3」に対応してる「WAPS-AX4」などがあります。

Wi-Fiアクセスポイント「WAPS-AX4」

参考:https://www.buffalo.jp/product/detail/waps-ax4.html

固定IPの活用シーンにつきましても以下の記事で解説しているのでご参照ください。⇓

契約後の設定変更・サポート体制

  • ソフトバンクのサポート体制

ソフトバンクにおいては法人のお客様に向けて「テクニカルサポートセンター」を設置しており、設定変更のご相談からトラブルまで電話で手厚くサポートします!
サポート窓口につきましては以下をご参照ください。

  • MVNOのサポート体制

MVNOにおいてはサポートはメールやWebのフォームが中心です。事業者によって対応範囲や速度は異なります。そのため電話サポートにおいては事前の確認が重要となります。

ロケットモバイルではサポートは原則Web上の問い合わせとなります。

お問い合わせフォームにつきましては以下をご参照ください。

【法人向け】固定IPオプション付きSIMサービス「ロケットモバイルZ」

ロケットモバイルZはソフトバンクにも対応しており、月額150円~から幅広いプランを選ぶことができます。また、固定IPも初期事務手数料1250円から導入が可能であり、月額632円です。MVNO経由により安価でSIMを提供することが可能です。
詳細につきましては以下をご参照ください。

ロケットモバイルRプラン

まとめ

ソフトバンクの固定IPサービスはMVNOを経由することで、安価で利用でき、お問い合わせに対しても柔軟に対応できます。固定IPサービスを利用してビジネスにおけるセキュリティと効率を強化していきましょう!

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