「店舗にWi-Fiを導入したほうがいいの?」と悩んでいませんか?
Wi-Fiの導入は、集客や顧客満足度の向上に大きく貢献します。
そのため、最近では多くの店舗や飲食店で無料Wi-Fiが提供されています。
しかし、
「どのWi-Fiを選べばいいの?」
「具体的な設置方法や注意点は?」
「セキュリティ対策はどうすればいい?」
こういった疑問を持つオーナーの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Wi-Fiの店舗導入におけるメリットや選び方・運用のポイントを解説します。
飲食店やカフェでWi-Fiを提供したいオーナーの方や、店舗の集客力を上げたい方は、是非参考にして下さいね。
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店舗にWi-Fiを導入するメリットとは?

スマホやPCなどの電子機器を利用する人が増え、外出先でもWi-Fiのニーズが高まっています。
それに伴い、カフェや飲食店をはじめ、多くの店舗でフリーWi-Fiが導入されるようになり、今ではWi-Fiの有無がお店選びの基準になることもあります。
しかし、Wi-Fiの導入効果はインターネット環境の構築のみではありません。
例えば、集客や売上アップ・業務の効率化といったさまざまな効果が期待できます。
ここでは、店舗にWi-Fiを導入するメリットを具体的に見ていきましょう。
メリット① 集客力が上がる
店舗にWi-Fiを設置すると、お客様にとっての利便性が上がります。
例えば、
・カフェやレストランで仕事や勉強をしたい
・モバイルデータを節約したい
・待ち時間を快適に過ごしたい
こういった目的で来店されるお客様にとっては、Wi-Fiの利用可否が店舗選びの決め手になることもあります。
Wi-Fiが利用できれば、自然と足を運ぶ人が増えてリピーター獲得にもつながる可能性があります。
メリット② 滞在時間が伸びて売上が上がる
Wi-Fiがあることで、スマホやPCを使う際にデータ容量を気にする必要がなくなります。
店内で長く過ごしやすくなり、追加注文やサービス利用の機会が増えやすいです。
例えば、
・長期滞在で追加のドリンク・フードを注文する
・快適な環境づくりでリピート率が上がる
お客様にとって快適な環境を提供することで、店舗側の売上アップにもつながります。
メリット③ 店舗運営を効率化できる
Wi-Fiはお客様向けのサービス提供だけでなく、店舗の業務効率化にも役立ちます。
デジタルツールやクラウドの活用で、業務の自動化や省力化が可能になります。
Wi-Fiを活用した業務の効率化の例には、主に以下が挙げられます。
・クラウドPOSレジの利用(在庫・売上データ管理)
・オーダーシステムの導入(スマホやタブレットでの注文)
・店舗の監視カメラの接続(リモート管理やセキュリティ強化)
Wi-Fi環境を整えることで業務の効率化が進み、生産性を上げることができます。
また、Wi-Fiの場合、有線接続による配線のごちゃつきを防げるのもポイントです。
メリット④ キャッシュレス決済に対応しやすい
端末を通してリアルタイムで決済処理を行う際、安定したネット環境が必要です。
Wi-Fi環境が整っていると、キャッシュレス決済端末をスムーズに導入できます。
現金だけではなく、多様な決済方法に対応できるため、お客様の利便性が向上します。
それ以外にも、
・決済のスピードが上がり、会計時の待ち時間が減る
・売上の管理が楽になり、会計ミスが減る
・効果的な感染症対策ができる
Wi-Fiの導入により、飲食店等の店舗運営における様々な課題を解決しやすくなります。
店舗にWi-Fiを導入する際に確認すべきポイント

Wi-Fiの店舗導入を行うメリットが分かったところで、次は導入のポイントを紹介します。
いざ導入を決めても、ただ機器を設置するだけでは準備完了とは言えません。
安定した通信環境や適切なセキュリティ対策を考えて準備を進めることが重要です。
特に、店舗では多くの人が同時に接続する可能性があり、意識する点も変わります。
Wi-Fiを導入する前の確認事項として、順番に説明していきます。
ポイント① 通信速度と回線の安定性
店舗や飲食店では、多くのお客様が同時にWi-Fiに接続することが想定されます。
しかし、多くの端末が同時に接続すると、通信速度が低下しやすくなります。
回線が遅かったり頻繁に接続が切れる場合、Wi-Fiの利用価値がなくなってしまいます。
そのため、以下の対策をしておくことが大切です。
・同時接続台数に対応できる回線や機器を選ぶ
・利用シーンに合わせた通信速度を確保する
・Wi-Fi 6対応ルーターで回線の混雑を軽減する
Wi-Fi 6は通信速度が高速で同時接続時の安定性が高いというメリットがあります。
利用目的に合った機器を選び、回線速度を安定させることが大切です。
ポイント② セキュリティの強化
店舗や飲食店で提供されているWi-Fiは、誰でも自由に接続できるのが特徴です。
それゆえ、不正アクセスや情報漏えいのリスクも高くなります。
サイバー攻撃は、店舗のPOSレジや業務システムにも影響が出る場合があります。
有効な対策としては、以下が挙げられます。
・ゲストWi-Fiと業務用Wi-Fiを分ける
・WPA2/WPA3等の暗号化プロトコルを設定する
・端末間通信を無効化する(プライバシーセパレーター)
・アクセスログ(Wi-Fiの利用状況の記録)を管理する
お客様に提供するWi-Fiと業務用のネットワークを分離すると、業務データを外部からの不正アクセスから守ることができます。
Wi-Fi通信を暗号化し、第三者による盗聴を防ぐことも大切です。
不正利用やセキュリティリスクを防ぐため、アクセスログの管理も適切に行いましょう。
より詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧下さい▽
ゲストWi-Fiの設定方法:正しい構築方法で安全性を高めよう
Wi-Fiの危険性と最新セキュリティ対策:WPA3で安全な接続を
ポイント③ 設置場所と電波の届きやすさ
電波の届きやすさや安定性は、Wi-Fiルーターの置き場所にかなり左右されます。
Wi-Fiを導入する際は、設置場所や周囲の環境の確認もしておきましょう。
ルーターの設置場所のポイントは、以下の3点です。
・店舗の中央に配置し、電波が均等に届くようにする
・壁や障害物が多い場合はWi-Fi中継機を活用する
・不要な範囲に電波が届かないように、出力を調整する
Wi-Fiの電波は壁や金属の棚によって遮断されやすいため、工夫して設置しましょう。
電波の出力範囲については、こちらのゲストWi-Fiの安全対策の項目をご覧ください。
ポイント④ 通信コストと運用コストの確認
Wi-Fiの運用には、初期費用・通信費・機器の管理コストが必要です。
店舗の規模や用途を考えて、効率的な運用を意識すると良いでしょう。
例えば、
・レンタルと購入、どちらがコスト面で有利か比較する
・長期的にかかる費用(メンテナンス費用など)を事前に把握する
Wi-Fiの利用頻度が高い店舗では、通信量無制限のプランの契約がおすすめです。
【場合別】Wi-Fiの導入までの流れ

店舗にWi-Fiを導入する際は、まず現在のインターネット環境を確認しましょう。
導入までの流れは、回線の状況によって異なります。
インターネット回線が導入済の場合、既存の回線を活用してWi-Fiを設置できます。
一方で、未導入の場合は、新規にネット環境を整える必要があります。
それぞれの場合別に、Wi-Fiの導入方法を見ていきます。
インターネット回線未導入の場合
Wi-Fi導入時にまだインターネット回線がない場合は、2つの導入方法が選べます。
光回線を新規契約する方法と、モバイル回線を活用する方法です。
店舗の規模や利用用途に合わせて、最適な方法を選びましょう。
方法① 光回線+Wi-Fiルーターを組み合わせる
まずは、光回線を契約し、Wi-Fiルーターを接続する方法があります。
この方法には、以下のような特徴があります。
・通信速度が速く、回線が安定している
・データ通信料の上限がなく、ストレスなく利用できる
・同時接続台数が多くても影響が少ない
光回線は、物理的な光ファイバーケーブルを使用してデータを直接送受信します。
モバイル回線と違って無線通信ではなく、電波干渉や回線混雑の影響を受けません。
Wi-Fiルーターを接続すれば、広範囲に安定したインターネット環境を提供できます。
光回線とWi-Fiルーターを組み合わせて使う方法は、以下のような店舗におすすめです。
- カフェや飲食店などの長時間滞在するお客様が多い店舗
- PODレジやキャッシュレス決済を頻繁に利用する店舗
- 安定したWi-Fi環境が必要な大型の店舗
こちらの記事では、業務用Wi-Fiルーターのおすすめモデルをご紹介しています。
方法② ホームルーターを利用する
次に、ホームルーターを活用する方法があります。
この方法には、以下のような特徴があります。
・工事不要で、すぐに利用開始できる
・光回線に比べて初期費用が安い
・契約プランによってデータ容量に上限がある
ホームルーターは、開通工事が不要で契約後すぐに利用できることが特徴です。
コンセントに挿すだけでインターネットに接続できます。
4G LTEや5G回線を利用するため、無線でインターネット接続が可能です。
ホームルーターがおすすめな店舗は、以下の通りです。
- 短期間の営業や期間限定の店舗
- 開通工事ができない小規模店舗
- 手軽にWi-Fiを導入したい店舗
方法③ モバイルWi-Fiルーターの利用
モバイルWi-Fiルーターを活用する方法もあります。
この方法には、以下のような特徴があります。
・コンパクトで持ち運びができ、どこでも使える
・バッテリー駆動のため、電源が無くても使える
モバイルWi-Fiルーターは、モバイル回線を利用したポケットサイズの通信機器です。
固定回線が使えない状況や電源がない場合でも、ネット環境が構築できます。
機動力が高く、移動中でもデータ通信が可能になります。
ただし、データ容量の制限があり、コスト効率も良くないため、長期間利用にはおすすめできません。
モバイルWi-Fiルーターは、以下のような店舗におすすめです。
- 移動販売を行う店舗(キッチンカー、ポップアップストア)
- イベント出店時に短期間のWi-Fi利用が必要な店舗
- 店舗以外の場所でもインターネット環境が必要な場合
導入方法一覧
各導入方法の特徴やメリットを一覧にまとめました。
導入方法 | 特徴 | メリット | おすすめの店舗 |
光回線+Wi-Fiルーター | 高速・安定・大容量 | 通信が安定し、大人数でも快適 | カフェ、飲食店、 クリニックなど |
ホームルーター | 工事不要・設置が簡単 | 契約後すぐに使えて 手軽 | 小規模店舗、短期 利用、移動型店舗 |
モバイルWi-Fiルーター | 持ち運び可能・ すぐに使える | 移動販売やイベントで 利用しやすい | キッチンカー、 ポップアップストア、 短期利用 |
通信の安定性・コスト・利用用途を考慮しながら、適切なWi-Fiの導入方法を選びましょう。
インターネット回線導入済の場合
続いて、すでに店舗にインターネット回線を導入している場合は、その回線を活用してWi-Fi環境を整えることができます。
回線の安定性や通信速度を最大限に活かせるように工夫しましょう。
ここでは、主に2つの導入方法をご紹介します。
方法① Wi-Fiアクセスポイントを購入する
まずは、既存のインターネット回線にWi-Fiアクセスポイントを追加する方法があります。
この方法には、以下のような特徴があります。
・既存の光回線を活用して、通信が安定しやすい
・アクセスポイントを増設すれば、広範囲にWi-Fiを提供できる
・ゲスト用と業務用のWi-Fiの分離でセキュリティが向上する
Wi-Fiアクセスポイントとは、有線LANを無線LANに変換し、Wi-Fi環境を広げるための機器です。
既存の光回線を活用してWi-Fiを広範囲に提供できるようになるイメージです。
アクセスポイントを増設すれば、より広いエリアで安定した通信が可能になります。
以下のような店舗は、Wi-Fiアクセスポイントの購入がおすすめです。
- 光回線を契約済みで、Wi-Fi環境を強化したい店舗
- 広い店舗や複数フロアがある施設
- クラウドやIoT機器の使用に安定したWi-Fiが必要な店舗
方法② Wi-Fiのレンタルサービスを利用する
次に、Wi-Fi設備を自前で用意せず、レンタルサービスを利用する方法があります。
この方法には、以下のような特徴があります。
・初期費用を抑えられる
・業務用Wi-Fiでも手軽に導入できる
・セキュリティ対策とサポートが充実している
Wi-Fiレンタルサービスとは、プロバイダーや通信会社が提供するWi-Fi機器のレンタルプランを指します。
月額料金がかかる代わりに、初期費用が抑えられて導入しやすいのが特徴です。
加えて、プロによるサポートやメンテナンスが充実していて管理が楽になります。
レンタルサービスは、以下の店舗におすすめです。
- 初期費用を抑えて業務用Wi-Fiを導入したい店舗
- 運用や管理を業者に任せたい場合
- セキュリティ対策をしっかりしたい店舗
導入方法一覧
各導入方法の特徴やメリットを一覧にまとめました。
導入方法 | 特徴 | メリット | おすすめの店舗 |
Wi-Fiアクセスポイントを購入 | 既存の光回線を活用 | 通信が安定し、 広範囲をカバーできる | 大型店舗、オフィス、 複数フロアの施設 |
Wi-Fiサービスを契約 | 設備管理を業者に 任せられる | 初期費用を抑え、 サポート付きで安心 | 初めてWi-Fiを導入する店舗、セキュリティを重視する店舗 |
すでにインターネット回線を導入済みの場合は、「Wi-Fiの安定性を強化するか」「手軽に導入するか」の2つの視点で選ぶとよいでしょう。
店舗に導入するWi-Fiの選び方

Wi-Fiを導入する際は、店舗の規模や用途に合った機器やプランを選ぶことが重要です。
適切なWi-Fi環境を構築できるかどうかで、通信の安定性や機能性が大きく変わります。
ここでは、Wi-Fiを選ぶ際に確認すべきポイントを順番に紹介していきます。
ポイント① 回線の種類を選ぶ
まず、Wi-Fiを利用するためのインターネット回線の種類を決めることが重要です。
回線は主に光回線かモバイル回線の2種類の選択肢があります。
選び方の基準は以下の通りです。
・光回線 ⇒ 通信速度・安定性を重視する
・モバイル回線 ⇒ 工事不要・手軽な導入をしたい
大規模な店舗や長期運用なら光回線、小規模店舗や短期利用ならモバイル回線が最適です。
ポイント② Wi-Fiルーターの各性能を確認する
Wi-Fiルーターの性能によって、通信の安定性や接続可能な範囲が変わります。
ルーターを選ぶ際に確認しておくべき事項は、主に以下が挙げられます。
・Wi-Fiの規格
・通信速度
・同時接続台数
・機能性
最新のWi-Fi規格(特にWi-Fi 6)を選ぶことで、高速通信が可能になります。
また、Wi-Fiルーターのモデルによっては、機能や性能が大きく変わります。
主な機能は以下の通りです。
【デュアルバンド機能】
Wi-Fiの周波数帯である2.4GHzと5GHzの両方を使い分けられる機能。
速度重視の通信と安定性重視の通信を最適に活用できます。
最適な周波数帯に自動で振り分ける「バンドステアリング機能」を搭載しているモデルもあります。
【メッシュWi-Fi機能】
複数のルーターを連携させて、部屋全体にWi-Fiを広げる機能。
大型の商業施設やイベント会場でも継続的に安定した通信が可能になります。
【VPN接続機能】
インターネット通信を暗号化し、安全に接続できる機能。
接続中の端末の通信データが暗号化され、情報漏洩リスクが低減できます。
それぞれ店舗の規模や利用用途に応じたスペックを適切に選ぶことが大切です。
ポイント③ 店舗の広さに合ったWi-Fiのカバー範囲を考える
店舗の広さやレイアウトによっては、Wi-Fiが繋がりにくい場所があることがあります。
Wi-Fiの範囲が狭く、届かない場所がある場合は、以下の対策ができます。
・Wi-Fiアクセスポイントを設置する
・メッシュWi-Fi対応ルーターを活用する
・ルーターの設置位置を調整する
メッシュWi-Fi対応ルーターは、複数のルーターを連携させてWi-Fiの範囲を広げます。
そのため、2台以上のWi-Fiルーターを使用する場合に適しています。
ルーターの設置位置を見直すだけでも安定性が改善する場合もあります。
機器の導入を検討する前にまずは設置位置を確認するようにしましょう。
ポイント④ コストや契約内容を確認する
Wi-Fiの導入には初期費用や月額料金が発生します。
光回線を契約する場合、ルーターに加えて回線工事の費用も考慮する必要があります。
Wi-Fiのレンタルサービスを利用する場合も、月額料金はもちろん、契約期間や解約時の違約金をチェックしておきましょう。
短期間の利用を考えているなら、契約の縛りが少ないプランがおすすめです。
まとめ
今回は、店舗にWi-Fiを導入する際のメリットや選び方、注意点について解説しました。
Wi-Fiは、店舗の利便性や業務効率化、顧客満足度に大きく貢献します。
しかし、導入方法や運用管理を誤ると、通信トラブルやセキュリティリスクが発生する可能性もあります。
本記事の内容を参考にしながら、店舗に最適なWi-Fi環境の構築を目指していきましょう!