コロナ禍以降急速に広まったリモートワークは、今や多くの企業で日常的に採用される働き方となっています。
しかしながら、リモートワークを実際に活用し、業務を効率的に行うためには、適切なツールの導入が欠かせません。
本記事では、リモートワークに必要なツールをタイプ別に紹介し、それぞれの導入におけるポイントについて徹底解説します。

リモートワークに必要なツールの種類

リモートワークに必要な主なツールは、以下の5種類です。
- コミュニケーションツール
- プロジェクト管理ツール
- ビデオ会議ツール
- リモートアクセスツール
- バーチャルオフィスツール
以下で、それぞれのツールについて解説していきます。
コミュニケーションツールとは?
コミュニケーションツールは、社内外の人々との間での情報共有・伝達をオンラインで行うためのツールです。
対面でのやり取りが難しいというリモートワークの特性上、このツールの導入はほぼ必須であると言えます。
コミュニケーションには旧来の電話やメールなどではなく、チャット形式で情報のやり取りを行うツールが主流です。
コミュニケーションツールの中にはビジネス用途に特化したものも数多く存在するため、チーム内外のスムーズな連携を可能にします。
プロジェクト管理ツールとは?
プロジェクト管理ツールは、プロジェクトの進捗状況やタスクの管理を行い、効率的なプロジェクト運営を支援するツールです。
このツールを用いることで、工程やスケジュールが可視化されプロジェクトの各進行を一元管理することが可能です。
特に、各業務を別々の場所で行うリモートワークにおいては、業務の効率化に欠かせない重要なツールであると言えます。
ビデオ会議ツールとは?
ビデオ会議ツールは、リモートワークで登場機会が多いビデオ会議を行うためのツールです。
このツールを用いることで、手元のPC・スマートフォンなどからビデオ会議に参加する、もしくはビデオ会議を主催することが可能になります。
コロナ禍以降、ほとんどの企業でビデオ会議が採用されているため、リモートワークでなくともほぼ必須のツールであると言えます。
リモートアクセスツールとは?
リモートアクセスツールは、会社以外の場所から社内システムにアクセスするためのツールです。
このツールを用いることで、社外にいても出社時と同様の業務を行うことが可能になるため、リモートワークにおける業務の効率を向上させることが可能です。
社内システムへのアクセスの可否の重要性は会社や人によって異なりますが、リモートワークでの業務の柔軟性を広げる上で重要なツールであると言えます。
バーチャルオフィスツールとは?
バーチャルオフィスツールは、オンライン空間にオフィスを構築するためのツールです。
このツールを用いることで、リモートワーク下であっても、まるでオフィスにいるかのように仕事をすることができます。
社員同士のコミュニケーション不足が起こりがちなリモートワークにおいて、社員間の連携を強化することができる重要なツールだといえます。
タイプ別おすすめツール25選
リモートワークで活用できるツールには、タイプ別に以下のようなものが存在します。
コミュニケーションツール
Slack

画像出典:Slack公式(https://slack.com/intl/ja-jp/)
Slackは、ビジネス用途における多機能性に強みを持つコミュニケーションツールです。
チャット機能を用いたリアルタイムでのコミュニケーションが可能な他、音声通話やビデオ通話機能も備えているため、対面に近いコミュニケーションを実現できます。
また、Google DriveやSalesforceをはじめとした様々な外部ツールと直接連携可能で、それらの機能をSlack内で一元管理できることも大きな強みです。
Chatwork

画像出典:Chatwork公式(https://go.chatwork.com/ja/)
Chatworkは、中小企業向けのコミュニケーションツールです。
分かりやすくシンプルな機能と高いセキュリティ水準が大きな強みであり、専門スキルやITリテラシーがない従業員が多い企業でも、簡単に安全に使うことができる点が一番の特徴です。
また、他のコミュニケーションツールと異なり、Chatworkは国産のツールであるため、日本市場での信頼性と実績がある点も大きな特徴です。
Microsoft Teams

画像出典:Microsoft Teams公式(https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software)
Microsoft Teamsは、統合型のビジネス向けコミュニケーションツールです。
チャットやビデオ会議、ファイル共有などの基本的な機能を有しているほか、Microsoft 365とのシームレスな連携が可能である点が大きな強みです。
この特長によって、WordやExcel、PowerPointなどのOffice関連ファイルをTeams上で直接編集・共有することができるほか、Outlookとの予定表同期などによるスケジュール管理の一元化も可能です。
これらの多機能性と利便性によって、リモートワークでの生産性向上に大きく寄与する点がMicrosoft Teamsの大きな魅力です。
Chanty

画像出典:Chanty公式(https://www.chanty.com/)
Chantyは、シンプルで直感的なUIが特徴のコミュニケーションツールです。
複雑な設定や難解な操作等が不必要ながらも、チャットは勿論、ビデオ通話やタスク管理、外部アプリとの連携やAIアシスタント機能まで利用可能な、非常に多機能なツールとなっています。
これらの特徴から、ChantyはITリテラシーが低いユーザーでも簡単に様々な機能を利用できる点が大きな強みであるツールだと言えます。
また、Chantyは業種・企業規模問わず世界で75,000社以上の導入実績があるため、非常に信頼性が高いという点も大きな特徴です。
Zoho Cliq

画像出典:Zoho Cliq公式(https://www.zoho.com/jp/cliq/)
Zoho Cliqは、関連アプリとのシームレスな連携に強みを持つコミュニケーションツールです。
当ツールの運営元であるZohoは、55種類以上の様々なビジネスアプリケーションの開発を行っており、Zoho Cliqはその内の一つです。
この特徴から、Zoho Cliqは他のZoho系アプリケーションとの連携機能が充実しており、CRMツールや分析ツール、プロジェクト管理ツールなどを一元管理することが可能です。
そのため、Zoho CliqはZoho系のアプリケーションを使う機会が多い企業におすすめのツールであると言えます。
プロジェクト管理ツール
Asana

画像出典:Asana公式(https://asana.com/ja/brand)
Asanaは、多機能性と使いやすさに強みを持つプロジェクト管理ツールです。
マイタスク機能をはじめとした基本的なタスク管理機能から、カレンダービューやアプリ連携機能も備えており、多種多様な機能を利用可能です。
また、初心者でも使いやすいシンプルなインターフェースを備えているため、研修やマニュアルを用意せずとも簡単に使い始めることが可能です。
このツールを用いてプロジェクトにおける各従業員の進行を一元管理することで、リモートワークにおける業務の効率化を図ることが可能です。
Trello

画像出典:Trello公式(https://trello.com/ja/use-cases/process-tracking)
Trelloは、個人や中小規模のプロジェクトでの利用に適したプロジェクト管理ツールです。
他のツールと同様に、直感的なインターフェースを活用した視覚的なタスク管理ができるほか、複数の外部アプリケーションとの連携も可能です。
また、用意されている無料プランや廉価版プランは機能が充実しており、コストパフォーマンスの良いサービスである点も大きな特徴です。
Trelloはそのシンプルさと導入のしやすさから、中小プロジェクトや個人の生産性向上に大きく寄与するツールであると言えます。
monday.com

画像出典:monday.com公式(https://monday.com/lang/ja)
monday.comは、多機能性と柔軟性に強みを持つプロジェクト管理ツールです。
このツールでは一般的なプロジェクト管理機能から、「レシピ」機能による定型作業の自動化や、AI活用によるタスク生成・進捗予測など、非常に多様な機能を利用することが可能です。
また、ソフトウェア開発向けの「monday dev」や、営業管理向けの「monday CRM」等、複数の製品ラインナップが用意されており、ユーザーの業種に合わせた柔軟性のある運用が可能です。
これらの特徴から、monday.comは応用の利く複数機能や特定業種に特化した機能により、生産性向上・業務の効率化に大きく寄与するツールであると言えます。
ClickUp

画像出典:マネーフォワードAdmina公式(https://admina.moneyforward.com/jp/integrations/clickup)
ClickUpは、高度なカスタマイズ性とAI機能に強みを持つプロジェクト管理ツールです。
このツールではタスク管理やチャット機能等の基本的な機能に加えて、カスタマイズ機能である35種類以上の「ClickApps」が用意されており、カスタムフィールドや自動化ルールを追加することが可能です。
また、AIによる管理支援機能も多数用意されていて、タスクの自動生成や進捗予測、文書要約などの便利な機能を利用することができます。
これらの特徴から、ClickUpは自社に最適な柔軟な機能を使いたい企業におすすめなツールとなっています。
Jira

画像出典:Altassian Support公式(https://support.atlassian.com/ja/organization-administration/docs/atlassian-intelligence-features-in-jira-software/)
Jiraは、ソフトウェア開発での有用性に強みを持つプロジェクト管理ツールです。
このツールでは、タスクのボード管理やスプリント管理、バックログ管理などのアジャイル開発に特化した複数の機能が用意されています。
また、ワークフローの柔軟な設計や3,000以上のアドオン等に代表される高度なカスタマイズ性や、ノーコードでの自動化機能やAI機能などの強力な自動化機能も有しており、プロジェクトに合わせた運用が可能です。
ビデオ会議ツール
Zoom

画像出典:Zoom公式(https://www.zoom.com/ja/products/virtual-meetings/)
Zoomは、導入の容易さと高い利用率に強みを持つビデオ会議ツールです。
Zoomはビデオ会議ツールの代名詞とも言えるほどの高い利用率を誇り、国内・国外問わず多くの企業で導入されています。
また、その利用率の背景には、無料版の提供や、URLをクリックするだけで会議に参加可能であるという特徴に代表される導入の容易さや、ホワイトボード機能やブレイクアウトルーム機能をはじめとした多彩な機能が用意されている機能性などの特長が存在します。
これらの特徴から、Zoomはリモートワークにおいてはほぼ必須級のビデオ会議ツールであると言えます。
Google Meet

画像出典:Googel Meet公式(https://workspace.google.com/intl/ja/products/meet/)
Google Meetは、Googleサービスとの連携機能に強みを持つビデオ会議ツールです。
先程紹介したZoomとは異なり、Google MeetはGoogleアカウントがあれば誰でも利用することが可能です。
また、GoogleカレンダーやGmail、Googleドキュメントなどの系列サービスとのシームレスな連携が可能なため、ビデオ会議をより効率的に進めることができます。
そのため、普段の業務においてGoogle関連サービスを多用している企業においては、おすすめのビデオ会議ツールであると言えるでしょう。
Webex

画像出典:Webex公式(https://www.webex.com/ja/index.html)
Webexは、最高水準のセキュリティ性能と参加人数上限の高さに強みを持つビデオ会議ツールです。
ZoomやGoogle Meetといった他のツールと比較し、Webexは管理機能が充実しているほか、多様な認証機能も用意されています。
また、他のツールでは会議・ウェビナーの参加人数は500~1,000名程度が上限ですが、Webexでは最大10,000人が参加可能です。
これらの特徴から、Webexは特に官公庁・医療機関などの高度なセキュリティ基準がもとめられる環境においておすすめのビデオ会議ツールであると言えます。
Whereby

画像出典:Whereby公式(https://whereby.com/)
Wherebyは、ブラウザだけでワンクリック参加できる手軽さとビデオ会議システムの組み込みに強みを持つビデオ会議ツールです。
他の多くのビデオ会議ツールとは異なり、Wherebyではゲストがアプリをインストールしたりアカウント登録したりする必要がなく、発行したURLをクリックするだけで会議に参加できます。
また、WheではAPI/SDKを通じて自社サイトやサービスにビデオ会議機能を埋め込めるため、オンライン商談ツールやSaaSへの組み込みにも最適です。
これらの特徴から、Wherebyは手軽に導入できるビデオ会議ツールが必要な企業や、自社で独自のビデオ会議システムを開発したい企業にとって、おすすめのビデオ会議ツールだと言えます。
GoTo Meeting

画像出典:GoTo Meeting公式(https://www.goto.com/meeting)
GoTo Meetingは、自動クラウド録画・文字起こし機能の搭載や、回線の状況に応じた画質・音質の最適化機能に強みを持つビデオ会議ツールです。
他の多くのビデオ会議ツールにはない、会議の自動録画機能やAIによる文字起こし機能を有しているため、議事録作成の手間を大幅に削減することが可能です。
また、GoTo Meetingではネットワーク帯域に応じて画質・音質を自動で最適化する機能も搭載されているため、低速な回線でも安定的にビデオ会議を行うことができます。
これらの特徴から、GoTo Meetingはビデオ会議の議事録作成の手間を削減したい企業や、ビデオ会議中の安定した接続を重視する企業におすすめなツールとなっています。
リモートアクセスツール
TeamViewer

画像出典:TeamViewer公式(https://www.teamviewer.com/ja/)
TeamViewerは、高水準のセキュリティ性能と多様なデバイス対応、グローバルな信頼性などに強みを持つリモートアクセスツールです。
リモートアクセスツールは社内システムに外部からアクセスするというサービスの性質上、不正なアクセスを防ぐためのセキュリティ性能が非常に重要ですが、TeamViewerは業界トップクラスのセキュリティ性能を有しています。
具体的には、高度な暗号化機能や認証機能をはじめとしたセキュリティ機能を有しているほか、複数の認証機関から高いセキュリティ評価を受けています。
また、TeamViewerはWindows・MacからRaspberry PiやAndroidまでの幅広いOSに対応しており、多様なデバイスからのアクセスに対応しています。
加えて、TeamViewerは200ヶ国以上で採用されている実績があり、非常に信頼性の高いツールであると言えます。
Splashtop Business

画像出典:株式会社ボーンデジタル公式(https://www.borndigital.co.jp/product/splashtop/)
Splashtop Businessは、導入の容易さと操作性に強みを持つリモートアクセスツールです。
リモートアクセスツールは導入に手間がかかる場合がありますが、Splashtop Businessは「アカウント発行→アプリDL→接続」の簡易プロセスで即日運用が可能です。
また、Splashtop Businessでは1秒当たり30フレームの高速描画技術により、映像編集や3Dモデリングなどのクリエイティブ業務でも遅延を最小化することが可能です。
加えて、マルチモニターの描画に完全対応しており、接続先のモニター環境をそのまま再現可能です。
これらの特徴から、Splashtop Businessを用いることで、リモートワークにおける業務の柔軟性を容易に確保することが可能です。
ConnectWise Control

画像出典:株式会社アネット公式(https://service.allconnect.jp/product/access/)
ConnectWise Controlは、オンプレミス/クラウド両対応の柔軟な構成と、セッションの可視化に強みを持つリモートアクセスツールです。
このツールでは、ロールベースのアクセス管理や拡張機能の対応といった要素により、ツールの運用におけるカスタマイズ性が高く、リモートアクセスのシステムを社内ITのワークフローに的確にフィットさせることが可能です。
また、監査ログには接続元IPからファイル転送、コマンド実行まで記録され、動画リプレイも自動保存されるため、セキュリティ監査やインシデントの解析を容易にします。
これらの特徴から、ConnectWise Controlは社内ITの状況にマッチした柔軟な運用を求める企業や、リモートアクセス時のセッション管理を厳格に行いたい企業におすすめなツールであると言えます。
AnyDesk

画像出典:AnyDesk Google Play公式ページ(https://play.google.com/store/apps/details?id=com.anydesk.anydeskandroid&hl=ja)
AnyDeskは、独自技術による低遅延性能とツールの軽量さ・セキュアな通信が魅力のリモートアクセスツールです。
AnyDeskでは自社開発の技術「DeskRT」の活用により、60fps・16ms未満の低遅延を実現しており、リモートアクセス環境であっても滑らかな操作が可能です。
また、AnyDeskは2~3MBの軽量クライアントとTLS1.2&AES-256暗号化により、低帯域環境でもセキュアな通信が利用可能です。
これらの特徴から、AnyDeskは低帯域環境でもスムーズな動作を、リモート環境で実現したいクリエイティブ系の企業におすすめなツールであると言えます。
DameWare

画像出典:SolarWinds公式(https://www.solarwinds.com/ja/dameware-mini-remote-control)
DameWareは、リモート管理機能の豊富さとセキュリティ性能の高さに強みを持つリモートアクセスツールです。
DameWareは製品ラインナップとして、中小企業向けのDRE(DameWare Remote Enterprise)と、政府機関向けのDRS(DameWare Remote Support)を提供しています。
両者ともActive Directory連携による情報の管理や、画面共有なしで行えるサービスの再起動・レジストリ編集等の管理機能を搭載しており、リモート管理機能が充実しています。
また、DRSにおいてはスマートカード認証やFIPS 140-2準拠暗号化に対応しており、米国の連邦機関での採用実績に裏打ちされた非常に高いセキュリティ性能を有している点が大きな特徴です。
これらの特徴から、DameWareは社内ヘルプデスクの運用や医療・公共機関での運用におすすめなツールであると言えます。
バーチャルオフィスツール
Remotty

画像出典:Remotty公式(https://ja.remotty.net/archives/2770)
Remottyは、オフィス環境の視覚的な再現と、業界シェアNo.1の信頼性に強みを持つバーチャルオフィスツールです。
Remottyではオフィス環境の視覚的な再現のために、PCカメラで定期的にメンバーの顔を撮影し在席・離席・会議中のステータスを共有するほか、メンバーのアイコンが並ぶ画面構成で「オフィスのざわめき」を再現する機能を有しています。
また、Remottyは仮想オフィス分野における「業界No.1」を謳っており、様々な業種・会社規模の企業が採用しています。
これらの特徴から、Remottyはバーチャルオフィスを初めて利用する企業にとって導入しやすいツールであると言えます。
oVice

画像出典:oVice公式(https://www.ovice.com/ja)
oViceは、リアルなオフィス環境の再現と、多様なシーンへの柔軟な対応に強みを持つバーチャルオフィスツールです。
ツールの特徴として、アバターの距離で声の大きさが変化する現実の「立ち話」を再現した機能や、アバターの位置や動きで在席・会議中・離席を瞬時に判断可能な機能を有していることが挙げられ、リアルなオフィス環境を再現できます。
また、小規模ミーティングから数百人規模のオンラインイベントまで対応可能なキャパシティを有するほか、数百種類の背景レイアウトやオリジナルデザインで用途に応じた空間を構築できるといった点も大きな魅力で、oViceは多様なシーンで活用することが可能です。
これらの特徴から、oViceは現実のオフィスと同じような環境をオンライン上に作り出し、リモートワークにおける社員間の連携を強めることに大きく寄与するツールであると言えます。
Remo

画像出典:Remo公式(https://jp.remo.co/)
Remoは、リアルなオフィス環境の再現と多機能性に強みを持つバーチャルオフィスツールです。
Remoでは、複数の着席可能なテーブルが設置された、オフィスの見取り図のようなバーチャルオフィス上を自由に移動することが可能で、各テーブルでは個別にホワイトボード等の共同作業ツールが用意されています。
また、各会議における出席状況・エンゲージメント等を数値で把握できる機能や、Microsoft・Google・LinkedInアカウントでの入室制御機能なども搭載されており、バーチャルオフィスの柔軟な活用が可能です。
これらの特徴から、Remoはリモート環境でも実際のオフィスと同様な業務方式を取りたい企業や、バーチャルオフィスをより実用的に活用したい企業におすすめなツールだと言えます。
Gather

画像出典:Gather公式(https://ja.gather.town/blog/guide-getting-started)
Gatherは、空間オーディオ機能とカスタマイズ性の高さに強みを持つバーチャルオフィスツールです。
Gatherのバーチャルオフィス内では、ドット絵のオフィスフロアをアバターで歩き回ることができ、その際周囲の距離に応じて声が聞こえる「空間オーディオ」機能が適用されます。
この機能によって、オフィスで発生する自然なすれ違いざまの雑談をリモート環境でも再現することが可能です。
また、オフィスやアバターのデザインのカスタマイズは勿論、作業スペースや休憩スペース、サロンスペース等の設定といった柔軟性の高い運用も可能です。
これらの特徴から、Gatherはリモート環境における社員間のネットワーキングを重視する企業や、バーチャルオフィスを独自に活用したい企業におすすめなツールであると言えます。
SpatialChat

画像出典:SpatialChat公式(https://spatial.chat/)
SpatialChatは、リアルな音声機能とシームレスなUIに強みを持つバーチャルオフィスツールです。
SpatialChatではGatherと同様に、バーチャルオフィス上での各ユーザー間の距離に応じて声の大きさが変化する機能を有しており、この機能によってオフィスでの会話の様子をリアルに再現しています。
また、SpatialChatではビデオ会議機能やアプリ連携などの機能を、ITに疎い人でも簡単に利用可能なシームレスなUIを実装していることも大きな特徴です。
これらの特徴から、SpatialChatはリモート環境でもオフィスと同様の雰囲気を再現したい企業や、直感的な操作を重視する企業におすすめなツールであると言えます。
導入時のポイント

ここまで、リモートワークで必要なツールの種類と、実際に企業が利用可能な各種ツールについて解説してきました。
では、それらのツールを導入する際にはどのような点に注意してツール選びを行うと良いのでしょうか?
以下で、リモートワークに必要なツールを導入する際のポイントについて解説していきます。
1.チームのニーズと業務内容に合わせた選定
リモートワークで利用するツール選びにおいては、自社の業務フローや課題を明確にすることが重要です。
先程ご紹介したように、リモートワークで活用できるツールは種類別に様々なものが存在しますが、この中から実際に利用するツールを選ぶ場合、ただ単に便利なツールを導入すれば良いというわけではありません。
例えば、チームのITリテラシーや業務プロセスに合わない複雑/シンプルなツールを導入してしまうと、ツールを使いこなせず形骸化したり、逆にシンプルすぎて業務効率化に繋がらない可能性があります。
そのため、ツール選びにおいては自社の業務フローや課題に合致した、チームのニーズを満たすようなツールを導入する必要があります。
2.セキュリティ性能
リモートワークに必要なツールを選ぶ際には、ツールのセキュリティ性能についても注意が必要です。
リモートワークは会社から離れた場所で業務を行うという性質上、オフィスと同様のセキュリティ環境を確保することが困難です。
そのため、ツール選びの際には、情報漏洩リスク等を十分に回避することが可能なセキュリティ機能を持ったものを選ぶ必要があります。
特に、コミュニケーションツールやリモートアクセスツールの場合、十分なセキュリティ性能が担保されていない場合、企業に甚大な損失をもたらす可能性があるため注意が必要です。
3.コストパフォーマンス
リモートワークツールの導入・運用には、コストパフォーマンスも重要な観点です。
ツールの導入に際しては、複数の業務を一元化できるかどうかや、既存システムとの連携などの観点から、従業員の生産性向上や業務効率化にどれだけ寄与するかを的確に判断することが重要です。
また同時に、導入したツールを実際に運用していくうえで、追加のコスト(トレーニング・サポート費用など)が発生することも考慮し、総合的なコスト削減効果を考慮する必要もあります。
例えば、コミュニケーション機能やタスク管理機能などの複数の機能を持つツールを導入すれば、生産性向上や業務効率化などの効果を担保しつつも、運用コストや管理負担を抑えることが可能です。
そのため、ツールの導入に際しては単に「安さ」だけを見て導入を決めるのではなく、「費用に対してどの程度効果が得られるか」を見極めることが重要です。
まとめ
コロナ禍において多くの企業が取り入れたリモートワークという働き方は、今や多くの社会人・企業にとって当たり前に受け入れられるものとなっています。
そのような状況の中、それらの企業に追随して、今後リモートワークを導入したいという企業も少なくないのではないでしょうか?
しかしながら、リモートワークによって従業員の生産性向上や業務効率化を図るためには、適切なツールの導入が欠かせません。
本記事で紹介したリモートワークツールの例や、ツールの選び方のポイントを参考にして、自社に最適なソリューションを見つけましょう。
